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検察の大失敗か2枚腰か 「小沢不起訴」こう分析

   <テレビウォッチ>「小沢不起訴」をめぐるスタジオ陣と宗像紀夫・元東京地検特捜部長のやりとりが面白かった。

「手順が前後」

   小木逸平が、「特捜部は、物的証拠をつかんでから逮捕なり、事情聴取なり、手順を踏むべきだったのでは」と質す。すると、宗像は「私も今回の捜査の流れを見て手順が前後しているかなという感じは持っている」として、「ゼネコンから資金が流入していたかどうかが大きな問題になっている。そこを固めた上で、最終的に小沢さん側の秘書を取り調べ、そこから踏み込むべき」と答えた。

   聞いていた大谷昭宏は「そこが大失敗だった。記載しているかいないかは、地検特捜部が目の色かえてやるようなことじゃない」と言い、「そもそも、原資がおかしいんだろうと暴きたいがためにやった事件が、結果、秘書の不記載だけで起訴となれば、東京地検特捜部は何の事件をおやりになったんですか、と言われてもしかたない」と畳みかける。

「利権構造解明」どうなった?

   これに対して宗像は「目指したものは東北地方の公共工事利権の解明。ゼネコンから小沢事務所に流れ込んでいるのではないかという見込みでかかったけれど、そこの解明がうまく行かず、最終的に虚偽記載だけ。終わり方としては寂しい感じはする」と述べる。

   一方で、最初は略式罰金だったが、しばらく後に脱税で逮捕に発展した「金丸事件」の例を持ち出して、「特捜は2枚腰だから、これで負けた勝ったということだけを断言するのはまずいかもしれない」と語った。

   スタジオ陣に攻め込まれた元特捜部長が負け惜しみを言っているように見受けられた。