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トヨタ米公聴会 社長は「乗り切った」のか

<テレビウォッチ>トヨタ車の大規模リコールをめぐる米議会の公聴会の2日目に、トヨタ自動車の豊田章男社長(53)が証言に立った。

「設計上の問題ないと確信」

   豊田社長は冒頭英語で、「この数か月間、顧客がトヨタ車の安全に不安を持ち始めていることに責任を感じる」「私は創業者の孫だ。クルマには私の名前が入っている。クルマが傷つくことは私自身が傷つくこと。ごまかしたり逃げたりはしない」と述べた。

   この公聴会では、トヨタ車の急加速や暴走の原因が、アクセルペダル、フロアマットにあったとして、対応の遅れが厳しく指摘されているが、これについて社長は、「近年の急激な業務拡大が、人や組織の養成のスピードを超えた。その結果、品質問題を引き起こした。事故は誠に残念だ」と述べた。

   しかし質疑では、もうひとつ、電子制御のスロットルシステムが問題になった。これに豊田社長は、「エンジンに異常があれば、燃料が止まるようになっている。きのうまで厳しい再現テストをやってきたが、誤作動はみつからなかった。設計上の問題はないと確信している」とした。

   映像では、昨2009年8月サンディエゴで起きたレクサスの急加速で、一家4人が死亡した事故現場が出たが、この際運転者が高速道のオペレーターに「アクセルが固まった」と助けを求める電話の声が流れた。

   が、オペレーターも事態がよくのみこめないまま事故に至ったことがうかがえた。ギヤをはずす、エンジンを切る、という操作がおこなわれたのかどうかもよくわからない。

「徹底究明が必要」

   みのは「アクセルは個人差がありますからねぇ。問題は電子制御でしょうか」という。「トヨタの威信をかけて事故原因の徹底究明が必要ですね」

   北川正恭も、「雨降って地固まるになればいいが」

   この公聴会は、秋の中間選挙を控えてトヨタの工場がある6つの州の知事は豊田擁護にまわるなど、政治的な色彩も帯びていると読売新聞は書いている。しかし、ことはそう単純ではないようだ。

   日本国内でも07年から3年間に38件のトヨタ車の急発進事故が報告されており、国交省が調査することになった。ただ、前原国交相は「全体は134件で、トヨタだけが多いわけではない」という。

   一部ライブの映像も流れたが、公聴会開始からすでに6時間が経過するという。みのもんたも「6時間とはすごいですね」と驚く。公聴会ではこのあと、事故の遺族も証言することになっており、どんな展開になるかは予断を許さない。