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「自分のプレーだけじゃダメ」オランダ戦に期待されるGK川島のこの役割

   W杯南ア大会、強豪・オランダとの対戦が明後日(19日)に迫ってきた。「いかにに戦えばいいか」から「戦いを捨てろ」説まで喧々諤々の大騒ぎ。番組もこの話題は外せないとばかり取り上げているが、その中で攻撃力抜群のカメルーンを見事シャットアウトし、人気上昇中というゴールキーパーの川島永嗣(27)にスポットライトをあてた。

小学生のころから目指していたキーパー

   カメルーン戦でスーパーセーブを見せた川島も、父親によると「小さい時は甘えん坊。末っ子なものですから、お兄ちゃんの後をくっついて、甘えている感じだった」と言う。

   その甘えん坊がゴールキーパーに目覚めたのは小学校5年生ごろ。

「家の庭に自分でゴールをつくり、自分がキーパーになって近所の子供たちとサッカーやっていた」

   川島が「この人に出会わなかったら違う人生を歩んでいた」というのが母校、浦和東高の恩師、野崎正治監督だ。その野崎監督はインタビューののっけから、「僕だったら楢崎(正剛選手)を使うね」 あれれ、どういうことか。どうやら、これも師匠らしい叱咤激励ということらしい。

   野崎監督が強く印象に残っていることがあるという。

   「夜、誰もいないグラウンドに立って、相手が攻めてくるのを想定して、『右から行かせ』『左から行かせ』と大声で叫んでいた。これにはびっくりした」

   川島は高校卒業後、J2 の「大宮アルディージャ」に入団。U-20アジア選手権準決勝のウズベキスタン戦で、スーパーセーブを連発してがぜん注目された。

   ところが、川島は恩師の反対を押し切って、J1の強豪「名古屋グランパスエイト」に移籍する。ここにはあの楢崎が在籍していて、レギュラーに起用されるのは至難の業。あえて行ったのはなぜか。

   川島はビッグプレーも多いが、細かいところでミスもある。それを直すために、冷静沈着といわれる楢崎のそばで技を盗む狙いだったとも見える。その努力がカメルーン戦で実を結んだ。

スーパーセーブ、ビッグプレー

   キャスターの小倉智昭が「かをりちゃん、川口といい、楢崎といい、川島といい、ゴールキーパーはいい男が多いね」に、眞鍋かをり「格好いいですよね。顔が石原軍団にいそうな、古風な男前ですよね」

   番組に生出演した98年フランス大会でコーチを務めた小野剛が次のようにオランダ戦への期待を語った。

「ミスは許されないですね。ビッグプレー、スーパーセーブが一つくらい必要になってくる。一番見える位置から、自分のプレーだけじゃなくて、ディフェンスラインをコントロールすることがものすごく重要になる。そこのところをやってくれると期待している」

   優勝候補のスペインを格下のスイスが制したように、奇跡を期待する声がたかまってきているのだが、さて……。