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国の「埋蔵株式」21兆8000億円-増税よりこっちで復興資金作れ!

   玉川徹ディレクターの「そもそも総研」コーナーは、「震災復興増税の前にやることがあるんじゃないの?」のPart 2。先週は「公務員宿舎を売れ」だったが、今週はもっとすごい。

東京駅前に2万平米のガラガラ駐車場

   東京駅に近い広大な駐車場。玉川が経産省官房付きの古賀茂明氏と立っている。古賀は提言した公務員制度改革を民主党から疎まれ、1年以上も閑職にある。

   この土地は、独立行政法人国立印刷局が持っていたのを国に返納したものだ。1万8900平方メートルの簿価は約851億円。駐車場はガラガラだが、市場価格なら3500億円だという。都心の真ん中、周囲はビルばかりだ。古賀は「もったいないですよねー。売ればビルが建つだけじゃなくて、会社がビジネス始めれば税収にもなる」という。

   玉川「なんで売らない?」

   古賀「役人は1度持ったら古本的に離さない習性がある。財務省の理財局は日本政府の不動産会社ですが、売ると自分の仕事がなくなる。また、もっと高く売れると思ってる」

   売れるところはもう1か所あった。例の行政刷新会議の事業仕分けが行われた「市ヶ谷センター」。国立印刷局の研修所で体育館とプールがついている。仕分けが行われたのは体育館だった。ここで1年半前、玉川は「こっちこそ仕分けるべきだ」とやっていた。

   その土地も国に返納されたはいいが、今度は隣接する防衛省のものになってしまっていた。「国の施設を建てちゃったらなんにもならない」と玉川。

   赤江珠緒キャスター「お金が足らないからというのはどこへいっちゃったの」

   玉川「いまからでも私は売っていいと思う」

NTT、JT、日本郵政の大株主

   古賀はさらに虎ノ門のJTの 前に来て、「まだ売るものがある。JT株の半分は政府が持っている」という。昔の専売公社が民営化したときの株を持ったままだという。また、独立行政法人も子会社の株を持っているという。この額が半端じゃない。NTT株が2兆円、JT株が1兆7000億円、日本郵政株9兆6000億円、日本政策金融公庫株4兆5000億円など。 扱いが決まらないものもあるが、トータルすると21兆8000億円にもなる。他に独法関係が1500億円。

   玉川は前回の公務員宿舎と先の駐車場、NTTとJTの株を時価でトータルすると4兆7238億円とはじきだした。「5兆円は消費税2%分です。震災で3%上げるといっているが、もうちょっとやれば上げる必要ないんじゃないか」

   司会の羽鳥慎一「長期的にはともかく、震災という短期を考えたら、これもひとつの手だな」

   玉川「NTTもJTも法律で決まっているが、法改正すればいいこと。あんなごたごたやるよりもこういうことをやらないといけない」

   まだおまけがあって、先週の公務員宿舎の反響が大きく、「まだあるよ」というのがゾロゾロ見つかったという。たしかに、役人の周辺には金がまだ隠れている。本当の仕分けにはほど遠かったということか。