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次もまた短命首相―この期に及んで誰も手挙げない「ポスト菅」

   菅首相が就任して丸1年が経過した。安倍晋三政権以来、5人の首相が1年前後で交代する短命を繰り返し、またもポスト菅を巡り迷走し続けている。なぜこうなってしまったのか。端的にいうと、なりたい人は多いが適任者不在。

   「誰がといっても(適任者が)思い浮かばない」(タレントの城戸真亜子)状態が続く永田町の人材貧困、とうとう極まれりである。

人気や飽きでトップ代える政治不在

   安倍の在籍期間は366日、福田康夫365日、麻生太郎358日、鳩山由起夫266日、菅は8日現在(2011年6月)で366日だ。週刊エコノミスト編集長の内野雅一が「短命政権はまったく良くないですよ」として、その理由をあげた。

「政治家の質が落ちてきたことと劇場型の政治になってきて、メディアも含めて国民が飽きるとか人気とかでトップを代える。そういう目で政治を見るようになってしまった」

   内野の指摘は具体的には分からないが、今回の政変ももとをたどると、菅が小沢元代表の「政治とカネ」を批判したメディアに乗って小沢切りに走ったこと。菅政権の人気取りで「党内野党」を作ってしまったのが裏目に出たといえる。

いっこうに見えてこない「顔」

   その菅が退任時期について、遅まきながら「常識的に判断したい」と発言した。差し迫った震災対策が山積するなかで政治の停滞は許されない。一国の首相が辞めると言った以上、1、2週間以内、長くても月内に辞めるのが常識だが、いっこうに『ポスト菅』の顔が見えてこない。

   業を煮やした司会のみのもんたが次のような提案をした。

「僕は思ったネ。辞める、辞めないなどどうでもいいや。現政権でたくさんの大臣がいる。今やらなければならないことを一覧表にして、『協力してくれたらスパッと辞める』と分りやすいこと言って欲しいね」