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小笠原諸島「世界遺産」自然破壊を懸念…観光客が外来動植物持ち込み

   岩手県平泉が「世界の文化遺産」に、小笠原諸島が「世界自然遺産」に登録されることが決まった。地元はお祝いムードに包まれているが、心配がないでもない。

すでに飼い猫が野生化

   世界遺産登録再挑戦となった平泉は中尊寺など6か所のうち、柳之御所遺跡を除く5か所が、仏教の浄土思想を現世の空間に表現した世界遺産として登録された。滝山秀樹・平泉町副町長は「東日本大震災復興の象徴になればいい。登録をきっかけに観光客を集め、東北地方全体の活性化を図りたい」と話す。

   「東洋のガラパゴス」とも呼ばれる小笠原諸島は、大陸と1度も陸続きになったことがないことから、ここにしかいない固有の動植物が多いことが評価されて自然遺産に登録された。しかし、懸念されることも少なくない。1つは外来種問題。すでに、地元住民が持ち込んだ猫が野生化し野鳥を襲撃、中山美香リポーターが野生猫駆除の現状を伝えた。

   中山「駆除といっても、殺処分をしているわけではありません。捕獲して動物病院に送り、人間に馴らしてペットとして引き取ってもらっています」

乗船前にチェック

   司会の加藤浩次が小笠原町総務課・柴垣佳久副参事に、「今後、観光客も増えると思いますが、どんな対策を?」と外からの生物侵入問題を聞いた。

「注意喚起のパンフレットなどを配布しています。こちらに来ていただくときは、船に乗る前に服に付いている植物の種を払ったり、荷物の中に潜り込んでいる虫などを取り除いてから乗船するようにして下さい」

   中山は「スタジオに戻ったら、小笠原の自然についてお知らせします」と話すが、コメンテーターの勝谷誠彦(コラムニスト)は「週に1度しか船が行かないから、しばらくは戻れないだろうね」と苦笑い。ドッと観光客が押し寄せて、登録抹消なんてことにならなければいいが。