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核実験から半世紀以上…戻る見込みなしのビキニ環礁

   福島県の放射能の「除染」に関連して、司会の小倉智昭が「アメリカが水爆実験やったビキニ環礁」のことを持ち出した。「(ビキニには)いま住めるところあるけど、入れないところもある。それが現実なんですよね」と言う。

いったん安全宣言出たが、その後に封鎖

   オグラが引き出してきたのはおそらく読売新聞の記事で、そこには米国が1940~50年代に核実験を行った「マーシャル諸島」のことが書いてある。諸島のなかには「除染を経て人々が帰った島」があるそうだ。

   しかし、マーシャル諸島のなかでも、悪名高き水爆の実験場となってしまった「ビキニ環礁」については、こうある。68年に安全宣言が出て、いったん住民の一部が帰島したが、その後封鎖され、現在も放射線量の高い場所があり、「半世紀以上を経ても戻る見込みは立っていない」。どうも人が「住めない」のが現実のようだ。

   オグラは記事をよく読まなかったのかなんなのか、「マーシャル諸島」=「ビキニ環礁」と取り違え、あるいは他の環礁と混同したまま、半可通的に持ち出して、誤解を招く言い方をした可能性がある。

   このような些細なことは、今後議論は呼ばなそうで、オグラ的には「揚げ足取り」のひとつに過ぎないだろう。自分の話すことに正確でありたいというテレビ視聴者の方には、ぜひ他山の石としていただきたい事例である。