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なぜ進まない?被災地ガレキ「処分受け入れ自治体」も放射能で二の足

   「東日本大震災で流失した大量なガレキは2300万トン。いまだに被災地に放置されたままの状態です」と現地取材に出かけた松田利仁亜アナは言う。ガレキの処分はなぜ進まないのか。対策に決め手はあるのか。

山形・村山市は独自測定し結果説明会

   宮城県石巻市のガレキは24の集積場所に集められている。「その分量はおよそ200万トンで大半を木材が占めています」と松田アナ。10数メートル以上に高く積まれたガレキの山のあちこちにプラスチックの煙突が突き出ている。

   松田「ガレキの中の温度が70度以上になると自然発火するので、熱を逃がす努力を続けているんです」

   それにしてもなぜ処分はいっこうにすすまないのか。国の呼びかけで346の市町村が受け入れに手を上げたが、放射性物質の不安のため、実際にはほとんどの自治体で受け入れが進んでいない。そんな中、ガレキの受け入れをしている山形県村山市は、「運ばれたガレキの放射線量の測定と結果報告。全戸へのチラシの配布と、住民説明会を3回行っています」と松田アナ。キャスターの柳澤秀夫解説委員は「村山市の(方式)を取り入れれば(ガレキ受け入れが)広がって行くよね」と言う。

汚染度合い測定で焼却容易に―首都大学東京が開発

   松田「一番の問題は汚染された物をどう選別するのかという事でして、その研究が進み始めています」

   首都大学東京の吉田博久教授の研究室では、ガレキの汚染の度合いを測定している。木材では表面だけの汚染なのか芯まで達しているのかが色分けで表示されるので、汚染部分を分けることができるという。

   松田「選別後に汚染部分はフィリターを付けて焼却して体積を小さくする方法が考えられています」

   最後に柳澤が念を押した。「でも焼いた物の放射性物質を最終的にどうするのかが残るよね」

(磯G)