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東京・東村山で「市長のボーナス額は適正か」市民が査定

   市長のボーナスは適正なのか。市民が市役所の株主となって、市長のボーナスを査定するという「株主総会」が東京の東村山市できのう23日(2011年11月)に開かれた。全国で初めての試みとして、リポーターの井口成人が報告した。

評価3点以下なら減額

「最悪150万円くらい下がるかもしれないといったら、妻が驚いていた。職員も査定を受けているので、私も査定されるのが当然といえば当然」

   渡部尚市長はそう言って総会に臨んだ。総会に参加したのは、15万3000人の市民の中から無作為に選ばれた18歳以上の市民2000人のうちの52人。市長との質疑応答も含め、市の事業や財政について約3時間半にわたり説明を受けたあと、投票によって査定した。

   評価の対象になったのは、市長のボーナス447万円(夏冬)のうち、職員の勤勉手当に相当する1・35か月分の152万円。評価は「非常によくやっている」の5点から「まったく物足りない」の1点まであり、平均点が3点以下だと減額になる。結果は3・078点で、わずかに3点を上回り現状維持の評価だった。

   渡部市長は「なんとか首の皮1枚でつながったのかな」と会場を笑わせていた。総会を開いたことについて、「市民に財政や政策を理解してほしいと思った」と語っていたが、マニフェストに自分自身が宣伝マンや広報マンになって、東村山を全国に発信したいともいっており、市をPRする狙いもあったようだ。

退職金にもこの仕組み導入すべし

   司会の羽鳥慎一は「面白い試みではありますね」といい、コメンテーターの作家・立花胡桃(30)は「妻にとってはヒヤヒヤものですよね。私たちの世代って、市や区の行政のことはよく知らないから、こういう機会があることはいい」と評価していた。

   玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「市長のボーナスだけでなく、1期で4000万円くらいもらう知事の退職金にもこういう仕組みを取り入れてほしい」

   羽鳥は「でも、あんまり減らすと、優秀な人が市長なんかにならなくて、民間企業へ行ってしまうと、それはそれで困る」とバランスを取るような発言で締めくくった。優秀な人は給料目当てで市長をやったりしてないんじゃないか。