スペイン料理やイタリア料理には欠かせないオリーブオイルが、最近では和食にも使われるほどブームになっているという。「実の熟し加減で別々の味があって、様々な料理で使い別けると凄く美味しくなります」と宮下純一(水泳オリンピック銅メダリスト・タレント)が声を張り上げる。「でも、オリーブオイルは果汁の油なので保存方法を間違えると品質が落ちます。今日はその保存方法も教えます」と張り切った。
全国の9割の出荷量を誇る小豆島はオリーブオイルの最盛期だ。オリーブオイルは初冬が旬なのである。島に住む大川さちこさんの家では、卵かけごはん、けんちん汁、かぶらの漬物にもオリーブオイルを掛ける。
大川さん「この方が味がまろやかになるから」
島の名産物になっているのがオリーブオイルと抹茶を溶かし込んだホワイトチョコレート。25年作り続けている森本智己さんは「口溶けがよくて甘味が控えめ」と太鼓判を押す。
荒井信雅さんの農園では熟し切らない緑色のオリーブの実をオイルにしている。宮下が試食して思わず顔を歪めた。
「何ですか、喉にピリピリ、辛~い!」
そうなのだ。若い実のオリーブオイルはスパイシーな辛みがある。肉料理にピタリで、羊料理にはお薦めだという。黒く熟した実の黄金色オイルは味がスイートで、白身魚や温野菜の料理にピッタリだ。
とはいえ、イタリアやスペインと違って、日本の家庭ではそれほどオリーブオイルは使わない。賢い保存方法はあるのか。成蹊大学理工学部・原節子教授がアドバイスする。
「光が大敵です。オイルの中の葉緑素が反応して酸化が進みます。だから紫外線の出る蛍光灯近く(調理台の上部分)は避けて下さい」
スペイン料理研究家のおおつきちひろさんは「簡単なのはアルミホイルに包んでしまうことです。または陶器に詰め替えするのもいい方法ですね。冷蔵庫でなく常温で暗い所がベストでしょうね」と話す。
(磯G)