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原発20キロ圏でペット保護―痩せた犬おびえる猫「真冬前に助けたい」


   「おいで、おいで。怖くないよ」と呼びかけても、犬も猫も逃げて行くばかり。

「人を見て去っていくのは悲しい」

   きのう7日(2011年12月)、福島原発から20キロ圏内の警戒区域に残されたペットを救出するため、民間の動物愛護団体が国と県の許可を得て事故後初めて区域内に入った。

9か月を自分の力で生き抜いている動物たち

   保護にあたったのは「UKC JAPAN」で対象地域は福島県楢葉町だった。団体理事長は「毎日、毎日、ペットの死が迫っているので頑張って保護していきたい」と語る。画面には痩せた犬や警戒するような目つきの猫の姿が映る。やせ細った牛もいる。約9か月間を自分の力で生き抜いてきた動物たちだ。声を掛けても近寄って来ない。けがをしているペットもいたが、この日に保護したのは猫3匹だった。

   被災地のペットを保護しょうという民間のボランティアの活動は他にもある。仙台市青葉区のペットショップでも震災後400匹以上のペット預かってきた。飼主と再会させるか、新たな里親が見つかるまで無料で保護している。

   田中大貴アナウンサーによると、保健所に申請されている20キロ圏内に残るペットは約5800匹。このうち、これまで国と県が保護したのは犬430匹、猫228匹だけだ。これから寒い冬を迎え、健康状態が心配されるため、民間の団体が乗り出したのだという。

この週末に大がかりな救出作戦

   司会の小倉智昭「住民の方が避難するとき、小屋につないだケースもあれば、放したケースもあったわけですよね」

   コメンテーターの眞鍋かをり(タレント)は「家族の一員なので、苦渋の決断だったと思う。20キロ圏内なのでペットの健康被害が心配」という。

   小倉「ペットのことは補償の対象にならないんでしょうね」

   福田和也(慶応大学教授)「法的には難しいのでしょうが、置いていかざるを得なかった家族のお気持ちがね、やっぱり」。

   田中アナによると、この週末にさらに大がかりな救出作戦を行うという。