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iPod840円、傘30円、サングラス105円…電車の忘れ物大処分市

   電車の中や駅の忘れ物の処分市が大阪の阪神百貨店で3月5日(2012年)まで開かれている。年2回開催の恒例行事だが、朝から大勢の人で混み合っている。出品されているのは傘やカバンから、こんなものまでという掘り出し物など全部で12万点。アナウンサーの大竹真が会場をめぐりながらから伝えた。

最高値は指輪58万8000円―駅の洗面所に置き忘れ

   開店と同時に客が殺到したのはiPodのコーナー。値段は840円から1万2600円。お年寄りに人気はツエ。色とりどりのツエがより取り見取りだ。カバンや意外と靴も多い。変わったところではサーフボード。値段は1000円。ほかにケースに入った9450円の赤いバイオリン、1600円のウクレレ。老眼鏡、サングラスも多い。千差万別というか105円から1万円台まで。木刀を買った婦人もいた。「カラオケの小物に使おうと思って」

   高価なものでは指輪。最高値は58万8000円。洗面所で忘れることが多いそうだ。指輪をはずして手を洗い、そのまま出て行くからだ。115万円というべっこう眼鏡もある。この10年間、ずっと売れ残っている。なぜか純白のウエディングドレスもあった。値段は4200円。

衣類はクリーニング、時計・家電も修理済み

   忘れ物の定番はなんといっても傘だ。毎年売り上げ数量1位で、今回も3万本出品。30円から2000円まで。次々に売れ、両手に抱えるほど買い溜めした人もいた。忘れ物といっても、衣類はクリーニングしてあり、家電や時計は修理してあるそうだ。

   大阪市交通局によれば、忘れ物を引き取りに来る人は3割、7割は取りに来ない。それがこうして処分市に出てくるわけだ。ここで売れたものが再び忘れ物となって戻ってくるケースもある。修理の時にしるしをつけておくので、同じものかどうか見分けがつくのだという。テレビ番組の映像をみて、「あっ、あれは私のもの」といって買い戻しに来ることもあるとか。

   コメンテーターのおおたわ史絵(内科医)「豊な証拠なんですよ。貧しい国に行ったらゴミひとつ落ちていない。忘れても探さないというのはちょっと豊か過ぎるかなと思いますよ」