J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

オウム派生団体「アレフ」大量殺人知らない若者たち次々加入

   逮捕されたオウム真理教の最後の逃走犯、高橋克也容疑者(54)が、「いまも松本智津夫死刑囚を信じている」と語っていることがわかった。他方、オウム真理教から派生した団体「アレフ」にはオウムを知らない若い信者が加入している。オウム事件はまだ終わっていない。

大学キャンパスでサークル装い勧誘

   リポーターの所太郎が「高橋は留置場で蓮華座といわれる教団の足の組み方をしています。修業について多弁になるそうです」と報告する。専門家らによると、高橋が松本死刑囚の写真や著書を持っていたのは逃亡生活の心の支えとするためで、いまもマインドコントロールが続いているという。

   所が1枚のビラを示しながら説明する。「東洋思想研究会」と書かれた、オウムの派生団体の勧誘のためのビラだ。「大学では教えてくれない東洋思想を」などと書かれており、一見、大学のサークルのような感じだ。こうしたビラなどの効果もあってか、若い世代の加入が続き、2011年には約200人の信者を獲得したという。オウムに詳しい参院議員の有田芳生も「類似団体に入って行く精神風土がある」と指摘する。

ヨガブーム利用してハードル低く

   弁護士の紀藤正樹は入信者が後を絶たないことについて、ヨガブームなどを利用して最初のハードルを低くしていることを上げる。たまたま入ったヨガ教室がオウムの関係だったりすることもあるわけだ。月刊誌『ゲーテ』編集長の舘野晴彦は「時代の閉塞感は強まっている」といい、派生団体への加入の動きを危惧する。

   今後について紀藤は、「アレフの頭の中は17年前と変わっていないのではないか。問題が起これば、そのたびにきちんと対応していくことが大切だ」といっている。