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小沢元代表の作戦は「離党でなく分党」政党交付金が欲しい?

   新聞に「離党不可避」「分裂へ」という見出しが躍る。しかし、小沢一郎・民主党元代表は輿石東幹事長と会談を重ね、きょう29日(2012年6月)にも会談。参院での増税法案の廃案を求めているらしい。飲むはずもない野田首相がまた輿石に「お任せする」なんて言う。民主党はわけがわからない。

輿石幹事長との会談で時間かせぎ

   小沢はきのう正午からグループの議員の勉強会に出て、「最終の審判はいずれ来る総選挙でなされる」とあいさつ。弁当に手を付けずに次の会合に向かった。消費増税法案に反対した議員ら約50人に、「処分の話もあるだろうが、輿石氏との会談次第だ」という趣旨の話をしたらしい。

   輿石とは2度会談した。最初は午後2時から約1時間。輿石は「内容は申し上げません」。「党を割らないよう、政権運営に協力の申し入れか」と問われると「そうです」。2度目は午後5時から約20分だった。このあと小沢は「増税先行を撤回してほしいと話した。参院で強行するのなら、民主党の枠を超えて直接国民に訴えていかなければならない」と話した。

   輿石は野田首相とも会い、「私に任せてもらえるか」「ぜひお任せしたい」というやりとりがあったと話す。政府関係者によると、輿石は小沢に参院審議で法案修正をする可能性を示したという。鳩山由紀夫元首相までが「3党合意のやり直しとうかがっている。執行部が反省して飲めば面白い展開になる」 という。

   だが、そんなものを自民、公明が飲むはずはない。参院はねじれているのだ。街の声は「割るんなら割れ」「バカだなとしか思えない」「なぜ結論が出せないの」といらだっている。

野田首相が「断固たる処分」出せば話は早いのに…

   スタジオに細野豪志・原発環境相と小沢グループの東祥三議員がいた。話は参院での法案修正になったが、細野は「修正も処分も2人(首相、幹事長)に任せているので」とまことにおとなしい。

   司会のみのもんた「小沢さんは何をためらってるんですか」

   東「最善の策は増税撤回かそれに見合うもの」

   みの「それに見合うものって?」

   東「わかりません」

   与良正男(毎日新聞論説委員)が東に「分党(政党交付金がもらえる)を考えているんですか」と聞く。東は「考えてないと思います」。さらに「増税なしにどうやって予算をひねり出すの? 予算の組み替えってどうやるの?」と聞いたが、東は「本来の民主党に」と3年前に戻ってしまう。聞いていていらいらする。結局、話はムニャムニャと終わった。

   与良「野田さんは千載一遇のチャンスを逃した。『断固処分する』と言うべきだった。いままた政党交付金をもらうとかいう話になっている。哀しい」

   野田が小沢一派をバッサリ切っておっ放り出して、そこで解散すれば小沢グループは壊滅したはず。小泉流だ。それをなお話し合いとは何を考えているのか。政党交付金にらみと見れば、確かに話はわかりやすい。何が「国民のため」だ。