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「尖閣諸島上陸合戦」顔が見えない野田首相―日中とも『不問』だれが決めた?

   尖閣・魚釣島への上陸について鈴木章浩都議がいう。「上陸は考えていなかったが、何人かの人が飛び込み始めたので、偶発的に飛び込んだ」。しかし、偶発じゃない人いた。「政府がやらないからやった」(小嶋吉浩・取手市議)。あれだけの数の日の丸をそこら中に貼付けた活動家もいた。

   沖縄県警はきのう20日(2012年8月)、魚釣島に上陸した地方議員ら10人を軽犯罪法違反の容疑で事情聴取したが、当初から立件せずという方針は決まっていたようだ。その判断をしたはずの政府の顔が見えない。藤村官房長官はじめ「これについては申し上げない」の一点張りだ。

中国政府もネット削除で反日デモ沈静化

   中国政府もネットの書き込みを抑えたほか、テレビでも「日本の右翼が」と、ことさら日本人の一部だと強調してデモの沈静化をはかっている。テレビ朝日政治部の花村恵子記者は「対応が早くて、中国も日本もお互いに静かにしておきたいという感じだった」という。

   この間の事情を拓殖大の石平客員教授は、「秋に党大会、3月に全国人民大会があって指導者が交代する。だから、いま大きな外交問題を抱えたくないのが本音」という。デモも1日で収まった。「来年3月までは自分から仕掛けてはこないが、国家主席が習近平になったあとは、日本側の動き次第でいろんな形で強く出てくると思う」と石教授は見る。

   武貞秀士・延世大教授は「香港の活動家は公務執行妨害にあたる。国外退去は軽すぎる」という。「もっといえば、船を接岸させないようにすべきだった。どうも日本政府は弱腰に見える」と話す。

竹島の韓国と違って中国とは腹芸演出

   司会の羽鳥慎一「国民の感情とはずれがある気がします」

   舘野晴彦(月刊「ゲーテ」編集長)「なぜ上陸させたのかなと思う。止めていたら状況は変わったと思う。それと、野田さんが出てこないから不信感も起こる」

   羽鳥「野田さんの顔が見えない」

   宮田佳代子レポーター「だから日本人10人の上陸も起こったのだと思います。国としての方向性を示さないといけない。やったからやり返すでは何も生まないですよ」

   武貞「別の見方もできます。竹島の韓国と違って、中国とは腹芸ができるということを示したのかもしれない」

   赤江珠緒キャスター「日本固有の領土だという国際社会への訴えが足らないということでしょうか」

   武貞「国連とかにアピールしていく努力は必要だ」

   日本にも事あるごとに日の丸を振りたい連中はいる。香港の船を領海から追い出してしまっていれば、10人の上陸はなかっただろう。政府の判断がどこから出たのか、それが知りたい。