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東国原「週刊文春」提訴!橋下・週刊朝日騒ぎに便乗?選挙にらんでの露出かな…

   今度は東国原英夫・元宮崎県知事だ。「週刊文春」(2012年9月20日号)の記事で名誉を傷つけられたとして、文芸春秋社に2200万円の損害賠償と全国紙への謝罪広告を求めて、きのう23日(2012年10月)、東京地裁に提訴した。会見で「事実無根だ」と強調した。

本人は否定「弁護士の手続きでたまたまこの時期になっただけ」

   司会の小倉智昭は「記事の内容を見ると、すごいことが書いてある」という。東国原が知事時代、20人以上の女性と関係をもち、知事室などでいかがわしいことが行なわれたという内容だ。東国原は会見で「許せないのは、知事室でいかがわしいことが行なわれたとか、知事室に卑猥な雑誌が置かれていたなどで、すべうわさ話、推測で事実無根。看過できないと提訴した」「知事としての4年間、県庁職員、県民を冒涜するものだ」と話した。

   東国原は1期で知事を辞めたあと、東京都知事選に出馬したが落選。現在は大阪維新の会の活動に参加している。そうした政治活動との関わりを問われて、「それもある。誹謗中傷に黙っていると容認したと、あるいは後ろ暗いところがあると思われる懸念もあった」とも言う。維新の会代表の橋下徹・大阪市長が「週刊朝日」ともめている件と時期が重なったことには、「関係ない。弁護士の手続きの時間でこうなった。橋下市長の騒動に便乗したわけではない」という。

   東国原ウォッチャーの有馬晋作・宮崎公立大教授は、「真面目に仕事をした人なので、記事の疑いを晴らす必要があったのと、衆院選をにらんでメディアに登場したいという意図もあるかも」という。このあたりは衆目の一致するところだが、裁判という手段は時間がかかるし、下手をすると忘れられる可能性もある。東国原も「事実無根」と叫ぶ機会を作ったということかもしれない。

メディア戦略の巧拙―橋下市長は「事実誤認の部分もあった」とあっさり謝罪

   ところで、橋下はおととい再び週刊朝日を「異常ですよ。人間じゃない。鬼畜。イヌネコ以下」とこき下ろしていた。母親に雑誌を送りつけ、取材を申し入れたということに対してだった。ところがきのう、あっさりと「事実誤認があった」と謝罪した。週刊朝日は妹が買ったもので、届いたのは取材依頼だけだったというのだ。

   その橋下は裁判に訴える気はない。政治評論家の有馬晴海氏は「メディアと向き合う姿勢を見せる方が効果的という判断だろう。うまく利用している」という。弁護士としての計算なのか。2人の週刊誌戦略の違いが面白い。

   小倉「ホワイトハウスでチョメチョメしちゃった大統領もいたけど、東国原さんが知事室でとは考えられない」

   田中大貴レポーター「テレビでいえないような中身ですからね。ただ、発売から1か月半経っているので、橋下さんの騒動とのタイミングがいわれた」

   小倉「書かれた方が黙っていていいのかというのは常にある。談志師匠も大変だったでしょう」

   いきなり立川談志に話が飛んだのは、談志の長女・松岡弓子さんがゲストだったからだ。「すごかったですよ。私も書かれた。父はお騒がせでしたから、たたかれてばかりでしたが、亡くなったとたんに、みなさん親切になった」(笑い)

   小倉「デーブはそういう目に遭わないの」

   デーブ・スペクター(テレビプロデューサー)「ないですね。どちらかといえば、自分でリークする方だから」(笑い)