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再結成プリプリ最終ライブで特別な1曲「STAY THERE」!1年間ごくろうさま

   震災復興支援のために16年ぶりに再結成されたロックバンド「プリンセスプリンセス」がきのう24日(2012年12月)、東京ドームでラストランを行なった。4万5000人を前に25曲を歌い、5人は「それぞれの生活の戻っていきま~す」と爽やかに去った。おばさんになってもかっこよかったぞ、プリプリ。

東日本大震災の被災地になにかできないか…主婦兼業で活動

   プリプリは1986年にデビューした中山加奈子(ギター)、今野登茂子(キーボード)、岸谷香(ボーカル)、渡辺敦子(ベース)、富田京子(ドラムス)のグループで、女性5人というのは斬新だった。

   「世界でいちばん熱い夏」「19GROWING UP」「OH YEAH!」など数々のヒット曲を生み、96年には武道館ライブを実現させて、この年に解散した。13年間で190万人を動員した。その後、3人は音楽活動を続けたが、2人は専業主婦になった。そこへ東日本大震災。5人は集まり、石巻市や名取市を訪れて、「なにかできたら」と思う。「1人ではできないが、5人ならできる」と、1年間だけ再結成してライブ・CD・グッズの収益を被災地に寄付しようということになった。

   合い言葉は「同窓会ではなくグレードアップしたプリプリ」だた。去年夏から15年ぶりに練習を再開し、子育てとの両立も強いられたメンバーもいたが、今年3月にステージ復帰した。夏には初めて野外のロックフェスに参加し、先月には仙台と武道館でライブ。そして最後のステージを東京ドームに決めた。

   ドームを下見した時の映像があった。スタンドから見下ろして「こわい」「(ステージが)遠すぎる」「小ちゃい…人間が」と、これまで経験したことのない広さに戸惑った。ステージの幅が100メートルもある。動きを確認するのに、ケータイから音を出しながらステージの上を走った。ドタドタと走る姿は、やっぱり40半ばすぎたオバさんだったが…。

最後はやっぱり「ダイアモンドだね AHAH うまくいえないけど宝物だよ…」

   きのうの本番では颯爽としていた。しかも、特別な1曲が入っていた。「STAY THERE」。チェルノブイリ事故のあとの88年、富田京子が広がる不安をよんだ曲だ。「知らないニュースでいま街がざわめいている 動けない季節とたくさんの約束と…」。富田は「小さなラブソングだけど、誰かがいれば大丈夫という、去年よくいわれていた 『絆』みたいなものを書いている詞でもあるので、やってて一番力が入る曲」という。岸谷の声がドームに響いた。

   そして最後に「DiamondS」。 「ダイアモンドだね AHAH…うまくいえないけど宝物だよ…」と締めた。 ファンは「大人になっても歳をとっても、やる気になったらできるんだなって、すごいエネルギーをもらった」「親戚の家も津波でながされだけど、みなさんの温かい気持ちが伝わってきた」と満足の様子だった。

   司会の加藤浩次「震災支援のために再結成されたけど、子どもが、お母さんがプリプリだったことを知らないというんだから」(笑い)