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持ち時間少ない安倍内閣!参院選前までに「目に見える成果」出せるか?

   きのう26日(2012年12月)に招集された特別国会で、自民党の安倍晋三総裁が首班指名を受け安倍内閣が誕生した。3年3か月ぶりの自公連立政権の復活である。戦後、間を置いて首相を2度つとめたのは吉田茂以来だ。安倍は「危機突破内閣」と名付け、最重点目標を「強い経済を取り戻すこと」といった。

「円高・デフレ脱却」で手取り給料アップ

「強い経済の再生なくして財政再建も日本の将来もありません。長引くデフレで、額に汗して働く人たちの手取りが減っている。強い経済を取り戻す、これが喫緊の課題であります」

   3か月前の自民党総裁選の前は、 安倍が復活するなんて誰も考えなかった。長老が石原伸晃を推して当時の谷垣禎一総裁を出馬断念に追い込まなかったら、安倍の目はなかったろう。しかし、総選挙を圧勝したいま、安倍は自信にあふれているように見える。

   麻生太郎元首相を副総理・財務・金融相にすえ、甘利明を新設された経済財政担当にするのが経済政策の核になる。「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「成長戦略」が三本柱だという。甘利は「円高・デフレからの脱却と経済成長戦略を描いて、民間の投資がなされるような再生策を描く」と語っている。日本経済再生本部を立ち上げ、民主党がとりやめた経済財政諮問会議も復活させる。

アベノミックス当面の目標は「とにかく株価上昇」

   内閣の陣容を首相は「人物重視、実力重視の人事」といった。ベテランが要所をかため、世代交代も女性の登用もある。常にすったもんだしていた民主党の状況を思うと、何やら実力がありそうに見えるから不思議なものだ。エコノミストは「安倍政権は経済が拡大して株が上がらないと日本は元気にならないと思い定めている」という。その点では、すでに市場の方が一足早く受け止めていて、この日も平均株価は高値を更新している。

   司会の加藤浩次「経済再生と震災復興をかかげている」

   キャスターのテリー伊藤「いい感じ。バランスもとれてる」

   日本テレビの首相官邸キャップの佐藤圭一は「来年7月の参院選挙までは『オール自民党』で安定した政権を保とうという意気込みを感じる」という。経済再生のキーマンは麻生、甘利に茂木敏充・経産相だ。

   加藤「消費税を上げるかどうかは、来年の4~6月によるわけでしょう?」

   佐藤「そうです。時間はないが、実を上げないといけない」

   来週からは復興増税で所得税が増える。本当に手取りアップができるのか。まずはお手並み拝見しかない。かつての安倍内閣では閣僚の不始末が相次いで、首相の足を引っ張った。政権交代で安倍もひと皮むけていれば、それはそれで結構なことだ。