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中国海軍中枢も知らなかった?「自衛艦ロックオン」判断現場まかせの伝統

   一歩間違えれば軍事衝突になりかねなかった。海上自衛艦への射撃レーダー照射で中国はなにを狙ったのか。レポーターの所太郎は「レーダー照射を受けたのは海上自衛隊の護衛艦『ゆうだち』で、先月30日(2013年1月)の午前10時頃のことでした。護衛艦と中国フリゲート艦の距離は約3キロ。レーダー波は火器管制レーダーで、通称FCレーダーと呼ばれるものです。ロックオンされていつでも砲撃できる状態で、ゆうだちの警報音が鳴り判明したそうです」と伝えた。

公海上のレーダー照射「攻撃通告」と同じ

   司会の羽鳥慎一「日本の領海内で起きたの?」

   所「いえ、東シナ海の公海上でした。通常は公海上で射撃レーダーを照射することはあり得ないそうです」

   軍事アナリスト・小川和久氏は「火器管制レーダーを照射するということは、ミサイル攻撃や砲撃を前提としています。公海上ではやってはならないことで、重大な挑発行為です」という。中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏に、羽鳥が「中国海軍上層部から、レーダー照射の命令が出ていたのでしょうか」と聞く。富坂は「いや、多分、現場判断でしょう。中国海軍はざっくりとした命令しか出さないという所があります。たとえば、中国の海を守れというようなことだけで、細かい指示は出さない。あとは現場が考えろというふうにです」と説明する。

   富坂「中国上層部は慌てているかもしれません。来月上旬(2013年3月)に習近平氏の国家主席就任を控え、日中関係改善の動きも出て来た。そういう時期に今回の事件が起きたわけですから」