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ガソリン・灯油高騰で「油泥棒」横行!タンク付き車で大量抜き取り―北海道

   「円安、円安で、ホントにいいのかな」と司会のみのもんたが目隠しをめくると、ガソリンが11週連続、灯油が12週連続の値上がりとある。北海道では灯油泥棒が横行という。アベノミクスの当然の帰結だが、「株が上がっても、私らには関係ない」と東日本大震災の仮設住宅の住民が嘆いていた。

アベノミクス円安迷惑「株上がっても私らには関係ない」被災地仮設住宅

   「レギュラーで150円超えたら高いと思う」「160円超えるんじゃない。嫌ななるねえ」という消費者の声が伝えられる。 経済産業省がきのう20日(2013年2月21日)に発表したレギュラーガソリンの全国平均価格が、18日現在で1リットル155.2円になった。

   安倍政権の誕生で急速に進んだ円安は、輸出企業には大変な恩恵で、赤字のはずの企業が続々と黒字へ転換した一方で、輸入品はもろに値上がりする。一番わかりやすいのがガソリン・灯油だ。世田谷界隈のガソリンスタンドの値段を見ると、レギュラー154円、158円、162円、ハイオク165円、169円、173円、灯油も129~138円と経産省発表をすでに超えている。

   「朝ズバッ!」は群馬・榛東村の値段も伝えた。軽自動車での移動が欠かせない池内美奈子さん(75)は昭和43年からの家計簿を付けているが、これまででレギュラーガソリンが一番高かったのは2008年の夏で178円だった。今月は月初めは145円 だったが、10日後には151円に急騰。池内さんは08年並みになるのを心配する。「月1万円のガソリン代は大変なことですよ」

   札幌では灯油だ。一般家庭で月に200リットル 消費するといわれ、多くの家で大型の灯油タンクを屋外に置いている。1回の 給油で支払いが2万円を超えることも珍しくない。これがいま全国平均で1リットル101.4円で12週連続の値上がりになっている。「こんなに節約したことはない」と年金生活の82歳女性はいう。暖まったら消し、また点けては消しの連続だという。

除雪で道路から死角の家庭用大型タンク「300~350リットルやられた」

   そんななか、泥棒が横行している。「300~350リットルやられた」という80歳の男性がいた。除雪した雪のカベの内側は道路から死角になっていて隠れて盗める。また、給油業者と区別がつき難いという。園児230人の幼稚園でも昨年10月末(2013年)にやられた。量からいってこっそりではない。堂々とタンクのついた車で来ている。「計画的です」「自分で焚くのか売るのか」。パトロールの強化やタンクのフタにカギをかけるしかない。

   被災地の岩手・大船渡市の仮設住宅の飯島真由美さん(45)は、「アベノミクスで株が上がったとテレビで言ってても、こっちに何かいいことある?」と話す。みのは「急に上がるんだからね、生活必需品が。しかも、これを盗むヤツがいる」と怒る。北海道では1月だけで45件。ポリタンクを持ち去ったり、大型タンクからの抜き取りのほか、送油管を切断するのもあるという。

 

   みの「手際がいいらしい。サッサッとね」