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北朝鮮は本気!大型ミサイル発射―ぶっ放してアメリカの反応探る駆け引き

   北朝鮮がきのう4日(2013年4月)、大型ミサイルを列車で東海岸のムスダンリへ向けて移動させていることがわかった。射程3500キロのムスダンとも見られ、グアムまでが射程に入るが、発射したときのアメリカの反応を探るのが狙いという専門家もいる。

   前日には韓国と共同で運営するケソンの工業団地への韓国人の立ち入りを拒んだ。韓国人600人が残ったままだ。5万人の北朝鮮側労働者の引き上げもほのめかしている。1度廃棄したヨンビョンの原子炉を再開するとも言っている。北の意図は依然読み切れない。

朝鮮中央テレビ「ホワイトハウスとペンタゴンに通告」

   韓国は全面戦争にはいたらないと見ているが、市民は偶発的な衝突の不安からか、街ではサバイバルキットが売れているという。米軍は9年ぶりに核や化学兵器対応部隊を韓国に配備したほか、ミサイル防衛システム・サード(THAAD)を数週間以内にグアムに配備するとしている。

   アメリカでも北朝鮮の動きは大きく伝えられているが、昨年2月(2012年)の米朝合意があっさりと破られミサイルが発射されたことで、オバマ政権の外交の失敗 を指摘する声もある。ケリー国務長官が近く韓国、中国、日本を訪問するが、これに北朝鮮が何をしかけるかが注目される。

   北のメッセージははっきりとアメリカに向けられている。きのうの朝鮮中央テレビは「核攻撃作戦が承認されたことをホワイトハウスとペンタゴンに通告」とまるで宣戦布告だ。そこへミサイル移動の確認ときた。ムスダンは旧ソ連の潜水艦搭載ミサイルを陸上型に改良したものである。ただ、1度も発射されたことはない。北朝鮮の意図について、コリア・レポートの辺真一編集長は「おそらくミサイルを発射する」という。そこでアメリカがどう出るかを見ているのだという分析だ。

言葉だけの脅し効かなくなってファイティングポーズ

   国連の制裁と米韓合同軍事演習から北の反発が始まった。これまでは言葉だけだったものが実際の動きになってきた。キッカケは昨年12月の衛星打ち上げをミサイルだといわれたことらしい。金正恩体制の最後の瀬戸際政策だと辺編集長はいう。

   司会の羽鳥慎一「ミサイルに核の搭載は可能なのですか」

   辺編集長「先の核実験の内容はいまもってわかっていません。北朝鮮は軽量化が完成したといっていますが、本当のところは発射してみないとわからない」

   誰も北に敵意も侵略の意図ももっていないのに、1人わめいているのは何とも迷惑な話だ。知らん顔していたらどうなるだろうと、いつも思ってしまう。