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「徹子の部屋」に出演してたサッチャー「仕事に関心もてば若さ保てる」

   「鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャー元英国首相が8日(2013年4月)、 脳卒中のため死去した。87歳だった。国会で質問者に「そんなくだらない質問に答える必要はない」とうそぶいた姿が記憶に残る保守政治家だった。

「自分の方向にみんなを引っ張っていきなさいとと育てられたの」

   1979年、保守党政権を率いて初の女性首相として3期11年務めた。「小さな政府」を志向して、国有企業の民営化など構造改革を断行、「英国病」といわれた経済の停滞を打破した。果敢な手法は「サッチャリズム」と呼ばれ、 アメリカのレーガン大統領の経済政策「レーガノミックス」にも影響を与えた。

   外交では強硬な反共姿勢をとり、82年のフォークランド紛争では慎重論をしりぞけて艦隊を派遣、強い意志を示した。しかし、政権後半はさまざまな矛盾に直面して批判もあびた。首相を退いたあとも活発に講演などを続けていたが、01年に脳卒中で倒れ政界を引退した。近年は認知症を発症しているとも伝えられていた。

   テレビ朝日には彼女の意外な姿が残っていた。1991年に来日した際、「徹子の部屋」(9月12日放送)に出演していたのだ。サッチャーも若い、黒柳徹子も若い。サッチャーは「自分の仕事に関心を持っていればいるほど若さも保てるし、もっとたくさんのことができる」「突然大きな仕事をすることはできない。たくさんトレーニングをし、仕事をしてきてこそいいことができる」などと話していた。

   話は子育てにも及んだ。「友だちがやっているからとか、他の人たちと同じことをしたいからではなくて、自分で考え自分で決めなさい、自分の方向にみんなを引っ張っていきなさいといわれて育ちました。こういう育て方は難しいんですが、私もそうしているのよ」

残る名言「人の意見との調和計るのは時間の浪費」「臆せず出てきなさい」

   司会の羽鳥慎一「世界に影響を与えた人ですね」

   舘野晴彦(月刊「ゲーテ」編集長)「編集者的にいうと名言の多い人だった。コンセンサス、人の意見との調和を計るのは時間の浪費だとか、ずばずばしっかりしたことをいう。ものすごいことですよ」

   羽鳥「徹子の部屋ってすごい部屋ですね(笑い)。出てない人いないんじゃないの」

   舞の海秀平(スポーツキャスター)「私も出させてもらいました」

   小松靖アナが「鉄の女というのはソ連のメディアが呼んだのだが、本人も好んでいたといいます。その一方では、Housewife-Politician(主婦政治家)ともいわれました。就任当時こんなことをいっていたからです」と紹介したのが、「家庭の問題を理解する女性なら、国家の問題もより理解できる」

   宮田佳代子(ニュースキャスター)「彼女の生き方、仕事の仕方に勇気をもらった女性は絶対少なくないですよね。私もこの言葉を意識していました。臆せず出てきなさいと」

   舞の海「日本人もこういう人を望んでいるかもしれない」

   そこが問題で、日本で強い政治家というと小沢一郎あたりのレベルになっちゃうんだな。真に強い政治家を選び出すのは国民の力。