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北朝鮮「ミサイル騒ぎ幕引き」アメリカと秘密接触?金正恩の顔立てて欲しいが条件

   朝鮮中央テレビはきのう11日(2013年4月)も「(ミサイルは)発射待機状態にあり、弾頭には目標の座標が精密に入力されている」なんていっている。ところが、14日には国際マラソン大会が平壌で予定されていて、外国選手も到着している。このまま発射しない可能性もいわれるようになった。

オバマ大統領「外交で解決」、韓国・朴政権も「対話呼びかけ」

   ソウルで動きがあった。朴大統領はきのう北朝鮮に対話を呼びかけたという。それより先、柳吉在・統一相も呼びかけた。朴政権発足以来初めてのことだ。ただ、朴大統領は北の武力挑発には「政治判断なしで」徹底反撃するよう指示も出している。「政治判断」からヨンピョン島砲撃のときに十分な反撃をしていないと前政権が非難されたため、朴政権は強い立場をとっている。

   きのうはまた、アメリカのオバマ大統領が初めてコメントしたが、北朝鮮の挑発をいさめ、外交解決を望むという通り一遍のものだった。ヘーゲル国防長官は「金正恩は予測不可能。北朝鮮は予測不可能」という。G8外相会議ではイギリスのヘイグ外相が北朝鮮を強い言葉で非難する議長声明を出した。

   この10日間、金正恩第1書記や軍首脳らは公の場には姿を見せていない。11日は金正恩の就任1周年の記念日だったが姿は見せず。相変わらず読み切れない。

   日本政府はムスダンが発射態勢になったと確認したというが、車載ミサイルを立ててみせるだけならいつでもできる。未確認に近い情報が錯綜していて、北朝鮮がブラフかけているだけの可能性は少しづつ強まっている。

平壌では14日に国際マラソン大会

   司会の羽鳥慎一「対話の可能性はあるんでしょうか」

   コリアレポートの辺真一編集長は「はじめからそれが狙いですよ。1発も発射せずにそうなれば勝利ということになる。アメリカも全く応じないという姿勢から、『ミサイルをやめれば』とトーンを下げてきている。韓国も動いたし、北の振り回しがボディーブローのように効いてきていますね」

   きのうの平壌の様子を共同通信の桜井幸彦支局長に聞くと、まことに平穏で、日曜日に行われるマラソン大会の招待選手も続々到着していた。駐在外交官に危険だからと退去を勧告したというのに、どうしたことか。

   赤江珠緒キャスター「発射されない可能性もあるのでしょうか」

   辺「アメリカと水面下の接触は続いているので、日中韓を訪問するケリー国務長官の動きにかかっているのではないでしょうか。このまま終わると国連の制裁がある。金融、貨物、外交官の身分にかかわるから、何らかの実を取らないと終われないでしょうね」

   金正恩の顔が立つような形での決着を付けたいというのが北朝鮮のホンネが見えてきた。