円安で輸出企業は軒並み増収増益だけれど、そうしたこととは無縁に、ひたすら「すき間」を狙って次々と商品を生み出している会社がある。いずれも意表を付くアイデア商品で、しかも安い。
司会のみのもんたが笑いながら言う。「一人暮らしだと、背中に湿布貼ろうとしてもできないのよ。貼ると今度は取れないしね。これはいいよ」
大阪の「旭電機化成」の「ひとりでペッタンコ」は平たいシャベルのようなものに湿布をはさみ、取っ手をつかんで背中にパチンと叩きつけると見事に貼れるというすぐれものだった。
パソコンなどの配線で活躍する「スイッチ付きタップ」「スッキリコード巻き」は旭電機化成の商品だ。会社のモットーは「すき間、すき間、すき間、すき間にドンドンドンドン」だ。とにかく「人が気づかない商品」「あったら便利なのに売られていない商品」を探し出しては作っていく。開発部長は「すき間を狙って、思いつきをどんどんやっていく。そこが中小の強みです。狙っているのはホームランではなく、シングルヒットなんです」と話す。
年間10~20種類のすき間商品を発売していて、ショールームには一見、珍妙な商品が600種類も並んでいる。「パチッパチッ灯籠」は卓上の灯籠で、柏手を2回打つと点灯する。仏壇用の火災の心配のない「電気式」のお線香やろうそくもある。タッチするとLED電球がともる仕掛けだ。「リモコン発見器」はいつもどこかにリモコンを置き忘れてイライラする人向けに、笛を吹くとリモコンに取り付けたブザーが鳴る仕掛けである。岡安弥生リポーターがやってみせる。
みの「ほほう、いいじゃない」
でも、笛が見つからなくてイライラということになりそうだし、同じ周波数だと誤作動も起こす。「値段を安くするためには、多少の誤作動は覚悟してます」と開発部長はめげない。
みのが「ひとりでペッタンコ」を実演した。肩越しにヒョイと放り投げるように背中に回すと、見事に肩胛骨の横に張り付いた。
みの「うまくついてる?」
岡安「大丈夫です。ぴったりです」
コメンテーターの柿崎明二(共同通信編集委員)、大渕愛子(弁護士)も大笑いだ。
みの「で、取るときは…」
岡安「まあ、それはいままで通りというか、背中に手を回して…」
みの「それじゃあダメなのよ」
これを見た旭電機化成は、「背中の湿布はがしローラー」なんてものをきっとを商品化するぞ。
(テレビウォッチ編集部)