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主婦の消防団員が増えている!「防災・救命技術学びたい」ちょっぴりだけど報酬もあり

   主婦の消防団員が増えている。「消防職員は常勤ですが消防団員は非常勤です。非常勤の消防団員は年々減少傾向なんですが、女性だけで見て見ると2003年は1万2000人、去年が2万512人と10年間で2倍の増え方なんです。しかも約8割が主婦です。なぜ増えているのか、理由を探って来ました」(山田大樹アナ)

けがの応急手当、心臓マッサージも体験

   愛媛県松山市の消防団員井上千令さん(31歳)は団員になってまだ8か月だ。公募のきっかけは、1歳になる息子がオヤツのチーズを喉に詰まらせて慌てたことからだった。「いざという時、固まってしまって動けませんでした。思いっきり背中をたたいたら、ポロっと出てきて助かって。あれ以来、家族のためにも、救命技術を学ばんといかんと思って公募しました」

   消防団員の仕事は消防職員と変わらず、消火、救助、水防、防火啓発、救命講習会、住宅防火訪問などだ。なかでも、けがの応急手当や心臓マッサージの方法などは生活の中ですぐ役立つ。

年間2万6500円。出動手当1回3000~3300円

   消防団員には多くはないが手当が出る。たとえば松山市は年間2万6500円が支給される。団員として出動すれば、4時間未満なら1回につき3000円、4時間以上なら3300円が手当として出る。この手当は訓練や講習でも支給される。井上さんの顔はほころぶ。「学びながらお金もいただいて、一石二鳥ですね、助かります」

   防災を学んだ井上さんは家具の転倒防止パイプを配置し、火災警報器も新たに取り付けた。

   山田アナ「女性消防団員の仕事は、住宅用火災報知機の普及と一人暮らし老人への防火の呼びかけ、子供たちへの防火訓練や紙芝居などの教育が主ですが、一定期間の就労以上ならば退職報奨金がある地方自治体もあります」

   報酬を払うのは「任務と責任」を自覚してもらうためだという。女性だけではなく、男性も防災・救命技術を身につけることは必要だろう。

(磯G)