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某女優さんと同じ失敗!「くん煙タイプ殺虫剤」人間はやられるのに、なぜか虫は元気だ!

   深夜、洗面所から悲鳴が聞こえた。

「やだ~!来て来て来て!!」

   行ってみると同居人が真っ青な顔して洗面所の天井を指差している。よく見てみると、白い天井になにやら動くものが…。

「ギェ~~~~~~~~~~~」

   この夏の怪奇現象だと信じたい。5ミリ程度の小さな幼虫が天井を這っているではないか。駆除しなくてはとティッシュを手に取り、天井に手を伸ばしてムチっと指先でつぶれたのを確認して殺す。ちゃんとお陀仏になったかどうかティッシュを開いて調べて見る。何の虫かを調べるかは怖すぎて止めている。

セットして玄関出たとたんに「忘れ物」思い出した

   それにしても、女性宅から虫がわいたなんて、恥ずかしくて絶対に言えない。洗面所に行くたびに天井を見上げ、目を凝らす毎日だ。殺しても殺しても出てくる小さな虫におびえる夏。洗面所にはいつ見つけてもいいようにとティッシュを1枚だけ置いておくのが新しいルールとなった。

   なんとか早くこの状況から脱しなければいけない。薬局へ走り、「くん煙タイプの殺虫剤」を購入し、食器類に布をかけたりPC類を避難させて、さぁ煙よどんどんでてこいと容器をセットする。1分ほどして白い煙がモクッモクッと出てきたのをチラ見して仕事に出かけることにした。

   もうこれで虫とおさらばだとニヤっとしながら玄関に鍵をかけた途端、「あ、火災報知器にカバーをかけてなかったなぁ」と気付く。「いやいや大丈夫でしょ」と鍵をカバンに仕舞おうとしたが、「いや、もし留守中に報知器が鳴ったら、ものすごいご近所迷惑に。スプリンクラーとかから水が出てきたらどうしよう」と、冷静に思えばわが家にスプリンクラーなどついていないのに、不安になって火災報知器を外すことにした。

   玄関を開けると室内はまっ白に煙っていて部屋がよく見えない。靴をはいたまま息を止めて火災報知器をなんとか外して玄関へ戻る時、無意識に煙を吸い込んでしまったらしい。「ゲホゲホゲホ~」とものすごい勢いで咳き込んでしまった。頭の片隅に某女優さんが煙を吸い込んで病院へというニュースを思い出した。そんな大げさなと思っていたけれど、この喉のヒリヒリは半端ない。涙目になりとりあえず仕事に向かった。

洗面所の天井に白いクネクネ…慣れたらなんだか親近感がわいてきた

   なかなかひかない喉の痛みにイライラしながら帰宅すれば、いぶされた虫が床に落ちてくたばっているかもしれないとワクワクしてきた。夜、先に帰宅していた同居人からメールが来た。「ざんねんでした。帰ってきてから2匹殺しました」

   絶対大丈夫だと思っていたのにガックリ。人間でさえ吸い込むと大変なのに、なぜ奴らは平気なのか。再び洗面所にティッシュ置きが復活した。けれど、人には言えないストレス発散が虫殺しになってきた。天井をにらめっこしても1匹も見つけられないと少しガッカリ。いたとしたら確実にその場からいなくなってもらっているのだが、なんだか親近感がわいてきている。そんな虫殺し楽しみにしている女2人のほうがホラーだ。虫との同居生活を一刻も早く解消したい。何か別のストレス発散方法を見つけなくちゃいけない。

モジョっこ