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土屋アンナ舞台降板これじゃ当然か!原作者の気持ちまったく無視した結末

   歌手の土屋アンナ(29)が主役をつとめる舞台が突如中止になった件で、ことの真相がようやく見えてきた。「とくダネ!」が入手した問題の舞台の台本を見ると、「なるほどこれでは」と思われる部分がある。

   土屋はきのう31日(2013年7月)、メディアを通じてファンへの感謝と謝罪を述べ、「(原作者の)濱田さんが凄く傷ついているかもしれない。彼女のことを思っています」と話したが、具体的な内容や主催者へのコメントは「弁護士さんにお任せしたい」と明言を避けた。

プロデューサー役は覚せい剤で追われ、主人公はステージで倒れて死ぬ設定

   話の元は、障害があって車イスで路上ライブを続けながら紅白出場を目指す濱田朝美さんの自伝「日本一ヘタな歌手」(光文社)だった。これを甲斐智陽が舞台化したのだが、主役の土屋アンナさんが稽古に出てこないからと公演中止となった。濱田が台本に異を唱え、土屋がそれに同調したということらしいが、細かい理由がわからなかった。

   司会の小倉智昭「台本は濱田さんが怒るのも無理ないというものなんですか」

   笠井信輔キャスターが原本とこれをもとにした台本「誓い~奇跡のシンガー」を見せながら解説した。「濱田さんも舞台化を一応了承したようなんですが、台本を読んだあと態度を頑なにして、舞台化して欲しくないという手紙を土屋さんに送ったところから騒動がはじまりました」

   その台本はこういう内容だった。

『作・演出・音楽 甲斐智陽/企画 長谷川安弘
原案 濱田朝美「日本一ヘタな歌手」(光文社)
登場人物 浜口朝子 車イスのシンガー』

となっている。原案といいながら、主人公の名前も濱田さんとの関連づけがうかがえる。

   物語は主人公を世話するプロデューサーとの出会いから、初コンサートまでを描いている。だが、プロデューサーは覚せい剤使用で警察に追われているとか、ラストはヒロインがコンサート中に倒れて死ぬという話になっていた。その最後のところを笠井が読んだが、「朝子、力尽き舞台の上に静かに倒れる」「朝子さん、朝子さん」「眠っているかのような安らかな顔をした朝子」という調子。その前には、主治医から「ステージに出たらその先はありません」という宣告を受けていたという設定だ。まあ、なん というか。

原作は「生きたい」「死にたくない」

   笠井は「原作をみると、はっきりと『生きたい』『生きていたい』『死にたくない』と書いてある。台本を見て、やりたくないといった濱田さんの気持ちがわかる」という。

小倉「原作じゃなくて原案だといわれても、そこにいるのは自分だと濱田さんは思いますもんね」
笠井「主催者は『了承してくれたではないか』と平行線のままです」
小倉「そのときはまだ台本できてなかったんでしょう?」
笠井「でも、そういうことは多いですね、この世界では」
小倉「ただ、あまりにもショッキングな終わり方だとね」

   もともと書類の契約はなかった。原作者への連絡をおろそかにしただけでも道義的にどうかと思われるが、相手が路上歌手だからというのがあったとしたら、最低だ。