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気づきにくいストーカーの危険!「三鷹・女子高生殺害」警察相談もっと早かったら…

   東京・三鷹市で私立高校3年生をストーカー殺害した池永チャールストーマス容疑者(21)は、警察の調べに「帰宅を待って殺すつもりだった。ナイフは数日前に都内で購入した」と供述しているという。刺殺する目的で上京したのか、女高生に執拗に付きまとい、先週4日(2013年10月)には女高生を「殺すぞ」と脅したという。しかし、被害者の女子高生も両親も強く警戒していなかったフシがある。

付きまとい、脅迫メールから1週間後

   池永は今月になって、女高生の自宅前にいる姿を近所の人にたびたび目撃され、「殺すぞ」というメールも送りつけている。このため、女高生は担任教師に「家のそばまで来ていて怖い」と報告し、学校は杉並警察署に電話で連絡したが、担当の警察官から自宅のある三鷹警察署に相談するよう言われてしまう。しかし、女高生はその日は三鷹署には行かなかった。

   5日には池永と女子高生の2人が歩いているのを近所の人が目撃している。この時「女高生が声を荒げ、『近寄らないでよ』と怒鳴っていた」という。女高生が母親と一緒に三鷹警察署を訪れたのは8日午前だった。その8時間後に池永は留守だった女高生の自宅に侵入し待ち伏せしていた。

   帰宅した女高生の携帯電話に三鷹警察署が「無事に戻られましたか」と確認の電話を入れている。家の中で待ち伏せていた池永は、この電話を聞いていた可能性が高い。自宅外階段の途中で刺し、女高生が助けを求めて路上に出たところを執拗に刺している。刺し傷は5箇所に及び失血死だった。

被害者も両親も「まさかそこまでは…」油断なかったか

   京都府立高校を卒業後、アルバイトしながら生活していた池永と女子高生が知り合ったのは2年前の12月で、インターネットの交流サイト「Face book」を通じてだった。女子高生は当時16歳、池永は19歳だった。遠隔交際が続いたが、アメリカに短期留学するのをきっかけに女高生から交際を絶ち、連絡を取り合うことはなかった。

   ところが、今年3月に留学生活を終え帰国すると、池永からメールや電話が入るようになった。「会わないと死んじゃう」と自殺を示唆するメールが送信され、女高生が着信を拒否するようになると、今度は脅迫めいた手紙が届くようになったという。

   女子高生の親戚の男性はによると、両親は事件直後に「たまたま当たった男が悪かったというか、変なやつに捕まっちゃったという感じで話していた」という。どこか切実感がない。池永が上京し自宅周辺にいて執拗に付きまとっていたのに、8日まで警察に相談しないというのは無警戒過ぎなかったか。池永に「殺すぞ」と脅された時点で届けるべきだったが、8日に警察に相談に訪れたときも、この脅しについては伝えていなかったという。 コメンテーターの為末大(元五輪選手)「狙われたらお終いみたいな社会。そうした社会は何とか防がなければ」

   司会の小倉智昭が「自己防衛もこれから必要と思う」

   ただ、ストーカー被害者の多くは初めての経験だ。どれほどの危険が自分に迫っているか気づかないといことがほとんどのはずだ。