J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

スキー・ハーフパイプ銅メダル!小野塚彩那「天国のおじいちゃんと喜びたい」

   ソチ五輪から正式種目となったスキーフリースタイル女子ハーフパイプで、小野塚彩那選手(25)が銅メダルを獲得した。アルペンスキーからの転向だった。スキーハーフパイプが正式種目に決まったのは2年前だ。スノーボードのハーフパイプと同じところをスキーで滑る。ジャンプの高さや空中でのパフォーマンス、着地の正確さを競うのだが、履いているのは2本のショート・スキーだ。1本のスノボーとは趣きが異なる。

   予選を勝ち抜いて決勝は2回の試技の合計になる。4位以下との点差が開いて小野塚は早めにメダルを確実にしたが、最終結果はアメリカのマディー・ボーマンが金、フランスのマリー・マルティノが銀になった。

マイナー種目ですべて自腹!遠征費も家族の支えだけが頼り

   小野塚は「まずは天国のおじいちゃんと、そこにいる家族(母、弟などが来ていた)と喜びを分かち合いたい」と、母ゆかりさんと抱き合い、おじいちゃんの写真にキスしてみせた。新種目には歴史もなければ、教えてくれる人もいない。どう練習をしたらいいか。費用も自前ですべてをやった。家族が支えてくれなければ、とてもできなかったと、そういうことだった。

   小野塚は南魚沼市の出身。雪は友だちだ。1歳10か月でスキーを履いた写真があった。長じてアルペンスキーの選手になった。インターカレッジで優勝、国体で優勝もした。滑りの美しさを競う全日本スキー技術選手権では常に上位の成績を残していた。しかし、「国内でしか力を試せない。そこで終わっていた」

   2011年、ハーフパイプがソチの正式種目になって、小野塚は迷うことなく転向した。「世界をねらえるという根拠のない自信だった」という。しかし、国内には練習場もない。海外へ出ると1回で300万円も400万円もかかる。稲刈りなどさまざまなアルバイトをこなした。市民や企業も援助してくれた。その結果、海外のコンペでも結果が出始め、先月(2014年1月)のワールドカップでは2位になっていた。

「種目をみんなに知ってもらって、キッズが増えるといいなあ」

   小野塚は会見で「メダルをとったことで、日本ではマイナーなスポーツであるハーフパイプが各地に広まって、キッズが増えたらいい」と話す。パイオニアだが、一方でアルペンからの転向には、日本のアルペン種目が100分の1秒を競う世界レベルに及ばないというのがある。

   司会の小倉智昭「若者たちに人気の種目でメダルなんてすばらしい」

   もう1人のママさん選手の三星マナミ(30)は予選落ちした。ちょっと寂しいが、これで日本のメダルの数は金1、銀4、銅3の計8となった。これは長野に2番目だ。まずまずということか。