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たかじん「お別れ会」に安倍首相ビデオメッセージ「温泉に二人で浸かって励まされた」

   今年1月(2014年)に64歳で亡くなった歌手でタレントのやしきたかじんさんをしのぶ「お別れの会」がきのう3日(2014年3月)に大阪市内のホテルで開かれ、ファンら約3700人が弔問に訪れた。夕刻からは親交のあった各界の著名人約500人が集い別れを惜しんだ。安倍晋三首相も発起人の1人で、ビデオによるメッセージが届いた。

頭にタオル乗せ「安倍ちゃん」「じんちゃん」

   ビデオの安倍は「公務で伺えないことが、たかじんさんに申し訳ない思いであります」と切り出し、出会いのいきさつから話し始めた。まだ幹事長だった時に、たかじんが取材で訪れたのが最初だった。そこで意気投合、いつか温泉に行こうと約束し、その約束を果たしたのは2007年に首相を辞めた後で、安倍の地元の山口県の俵山温泉に一緒に浸かった。

   その場面もビデオもあり、頭にタオルを乗せたたかじんが「まあ、こういう場所ですから『先生』というのもね、『元総理』というのも、ちょっとねえ」と持ちかけて、安倍が「『安倍さん』で」と応じると、「その辺、ちょっと甘やかしていただいて『安倍ちゃん』でも大丈夫ですか。僕のことは『じんちゃん』と」と切り返すなど、気の合ったところを見せていた。

   安倍は「まさに尾羽打ち枯らした状況の私に、たかじんさんから声をかけていただいて、もう1度スポットライトを浴びさせてやろうという温かい気持ちを感じました。『とにかくもう1回頑張れよ』といって励ましてくれたこと、これにどんなに勇気づけられたか。どうか安らかにお眠りください」と結んだ。

遺言「身銭使うて遊べ!!」「笑うな!! 笑われろ!! かっこよく笑われろ!!」

   会場ではたかじんが生前に残した最後の歌声も披露された。1989年にリリースされた「順子」を妻に向けて歌ったものだ。会場を訪れた一般の人にはたかじんのメッセージを載せたカードが配られた。そこには「身銭使うて遊べ!! 真剣に遊べ!!」「笑うな!! 笑われろ!! かっこよく笑われろ!!」といった語録が並んでいた。

   司会の加藤浩次「大阪の方に本当に愛された方でしたからねえ」

   同い年のテリー伊藤(キャスター)は「大阪人の心の代弁者でもありましたよね。早すぎますよね。あと10年も20年も生きて、どんなハチャメチャなことを言ってくれるか楽しみにしていたのに」と惜しんだ。