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「性差別都議会」海外メディア痛烈批判「50年前の話か」「恥を世界にさらした」

   東京都議会で性差別やじを浴びせられた塩村文夏都議(35)はきのう24日(2014年6月)、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見した。国内メディアの関心は塩村都議の発言より、外国メディアがこの問題をどう見ているかにあった。

ヤジ以上に呆れられている「仲間かばってウヤムヤ幕引き」

   「早く結婚したら」とヤジを飛ばした鈴木章浩都議(51)は名乗り出て謝罪したが、ヤジは複数あり、「子どもが産めないのか」などと同調した都議はトボけたままだ。また、自民党が揉み消すためにどう動いているかなど、外国人記者も先刻ご承知だ。

「2020年には東京オリンピックがある。こんなバカげた発言が政治家から出るとは理解し難い」(アメリカ・女性)
「ばかげてる。私は日本に住み、税金も払っているが、こんな無責任でアマチュアな政治家に使われていると思うと悲しくなる」(カナダ)
「ヨーロッパでは起こりえない。日本ではなぜ男性が女性に対し無責任な発言ができるのか」(ハンガリー・女性)
「日本は本当に国際社会の一員なのか。さらに時代遅れになりたいのか」(フランス)

   他にも、「50年前の話かと思った」「日本の恥を世界にさらした」などの声が相次いだ。日本国籍を持つフリーの女性記者は「恥ずかしい。日本は女性にとって住みにくい国だとわかりました」と話す。

   古賀茂明(元経産省官僚)は「都議会自民党だけじゃなくて、日本全体の問題になっていますよ。それなのに、いまだに内向きで同僚をかばい合ってる。徹底的にやってもらいたいですね」という。

   キャスターの齋藤孝「本当のことを言ってない人が、ずっと都議会に残ることになるわけですよね」

決議案も議員辞職求めず、「再発防止に努める」だけ…

   安倍首相はきのう24日、国会閉会の挨拶まわりの際、みんなの党の浅尾慶一郎代表に「都議会でいろいろとご迷惑をおかけしました」と頭を下げた。都議会の運営委員会は信頼回復に関する提案を議会に提出する方針だ。3つの案があり、共産党(17人)は「鈴木議員の辞職。『自分が産んでから』と発言した議員の辞職を求める」。民主、みんな(計19人)は「他の不規則発言の議員も名乗り出ること」。この2つは否決される。

   もうひとつが、自民、公明、民主ら(計105人)の「2度と起こらないよう信頼回復、再発防止に努める」で、数からいってこれが可決されるのは間違いない。つまりはうやむやのままの幕引きだ。都民は自分の選挙区の議員がどういう態度だったか、次の選挙まで覚えていないといけない。