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<同窓生~人は、三度、恋をする~>(TBS系)
「東京ラブストーリー」アラフォー不倫版!無理あり過ぎ…柴門ふみ「恋愛の神様」ドラマ化

   原作はあの「東京ラブストーリー」と同じ『恋愛の神様』柴門ふみ、脚本はNHK大河ドラマ「篤姫」の田淵久美子というアラフォー男女のラブストーリーだ。

   井浦新が演じる柳健太は一流企業に勤めていたが、離婚をきっかけに実家のクリーニング店を継ぎ、事もない生活を送っている。25年ぶりに開かれた中学の同窓会で元カノや友人に再会し、そこから新たな物語が始まる。健太の元カノ鎌倉あけひに稲森いずみ、ほかに広野薫子(板谷由夏)、桜井遼介(松岡昌宏)らがいる。

25年ぶり再会でいきなり「「離婚するんなら待ってればよかったな」

   中学時代に2か月ほどつきあっただけで、25年間合わなかったにも関わらず、同窓会で再会したとたん急接近。「離婚するんなら待ってればばよかったな」とか、わざわざ電車に乗って洗濯物を出しに来たり、「キスして!」と迫ったり、ぐいぐいくる感じがどうも…。

   漫画なら「胸キュン」なんだろうが、テレビドラマでそれをやられると、「痛いオンナ」にしか見えない。あけひは養父から暴力を振るわれ、結婚したカリスマ美容師の夫もDV男という陰を持っているのだが、とてもそんなふうには見えないのだ。

   見えないといえば、あけひの夫役の松本利夫(EXILEのMATSU)はいかがなものか。結構、重要な役どころをこんなド素人がやるものだから、ドラマがペラペラになる。「花子とアン」の嘉納伝助を演じた吉田鋼太郎とまではいわないが、もっと陰影のあるDV夫を演じてくれれば、ドラマにも深みが出ただろうし、あけひが健太に傾倒していくのにも共感できるだろう。

振り回すオンナ、振り回されるオトコ…設定同じでもドキドキ感なし

   主演の井浦新は社内不倫していた妻と結婚して子どもをもうけたが、出張から1日早く帰ってみれば、妻が昔の不倫相手を連れ込んでいたという過去をもつどこか冴えない男にぴったりである。

   健太とあけひの関係は「東京ラブストーリー」のカンチとリカそっくりで、振り回される男と振り回す女という設定だ。当時はあんなに受けたのに、なぜか今回はもひとつ共感を呼びそうにないのは、そういう時代なのか、そういう年代なのか。絶大なる支持を得ていたリカに対して、あけひの支持率は低そうだ。見るほうにもアラフォーがいい年こいてなにやってんだ、というのがあるような…。

   それにしても、よる9時からこの「同窓生」、10時から「昼顔~平日、午後3時の恋人たち」(フジテレビ系)と不倫ドラマが2つ続けて放送されるってどういうこと。木曜夜に不倫ドラマを見て、金曜に実践ってか!?

   ドラマに感化されて「同窓会」に行っても、井浦新も稲森いずみもいませんから。(木曜よる9時~)

くろうさぎ