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「LINEいじめ」3つの要因!「既読」「言葉勘違い」「裏グループ」なぜ日本だけ?

   中・高校性の間で携帯電話無料アプリのLINEを使ったいじめが急増している。利便性から世界で約4億人が利用しているLINEだが、日本では34歳の大阪府議が中学生相手に脅しまがいのメッセージを発信するなど、便利な通信手段から逸脱する使われ方も目立つ。

去年に比べて半年でトラブル2倍以上

   全国webカウンセリング協議会によると、LINEをめぐるトラブルやいじめについての相談件数は、2年前(2012年)の35件から昨年は497年、さらに今年は7月までに1036件と急増している。安川雅史理事長は「LINEによるいじめが起きる背景には3つの大きな原因がある」と次のように指摘する。

   一つは、「既読」「未読」機能。読んだら「既読」の表示が出るが、返信しないと「なぜ返信を出さないんだよ。ムカつく。あいつは友だちから外す」と絡むケースが多い。「未読」でも「イライラする。スマホをいつも持っているのにおかしい。グループから外そう」となる。

   二つ目は文字の怖さ。短文のために真意が相手に伝わっていないケースだ。たとえば、グループで「映画に行こうよ」という誘いに、相手が「何でくるの?」と返信すると、乗り物は何で来るのかという問いなのに、何であんたが来るのかと意味を勘違し仲間外れにする。

   三つ目は閉鎖的な世界によるいじめ。閉ざされた空間のため正論がすべて通るとは限らない。腹が立つと思ったら正論を言った相手をみんなで潰してしまう。これがLINE上でのトラブルの大きな要因になっているという。中学2年生の話によると、クラスに表のLINEグループがあって、その中の一人にあまり好きでない子がいたら、その子を外して裏のグループを作り、外した子を「ウザい」など悪口を言い合うのだという。

学校でも友人でも不安だらけ…強い「繋がり願望」

   安川理事長は「文字は残る。『死ね』『死んでしまえ』と言われたら、本当に自分は生きちゃいけない存在だと思い込む。ネットは怖いですよ。子どもたちにとっては言葉で言われるより嫌いという人が多い」という。

   3つの原因を見ると、二つは相手の事情が飲み込めなかったり、言葉上の誤解だったり些細なことだが、三つ目はLINEをいじめの道具に使っているから怖い。

   司会の加藤浩次「いじめはずっと続いていますよね、憎しみだとか学校がうるさいとか。LINEに変わっているだけで、根本は何も変わっていないんでしょうね」

   ロバート・キャンベル(東京大教授)はこう指摘する。「LINEはヨーロッパやアメリカで凄くヒットしています。でも、いじめの話は聞かないですね。問題はLINEのアプリじゃないんです。根本的には、日本の子どもは繋がり過ぎ。常に繋がっていないと不安になるという点なんでしょう」

   キャスターのテリー伊藤「どれだけ鈍感になれるかだね。他に夢中になることがあるという方にいかないと…」