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「LINE乗っ取り詐欺」被害拡大!珍妙な日本語…中国人詐欺グループ?

   スマホの「LINE版オレオレ詐欺」「LINE乗っ取り詐欺」被害が急速に広がっている。友人たちとLINEグループを作っている証券会社勤務の田畑保さんに、「仕事で手が離せないので、ウエッブマネーの4万円を買っておいて」という依頼が入った。友人だと信じた田畑さんが購入してLINEで送ると、「すぐに使いたいからパスワードを教えて」という。依頼してきたのは友人を名乗る別人で、田畑さんは4万円を騙し取られてしまった。

都内だけで252件650万円

   警視庁によると、今年(2014年)7月22現在で、これまで都内で発生したLINE乗っ取り詐欺は252件、被害総額は約650万円だ。ITジャーナリストの三上洋氏は「LINE乗っ取り詐欺は約2か月前から始まりました。これまでさまざまな対応が取られていますが、防げていないのが実情です」と話す。

   三上氏から話を聞いているまさにその時、「とくダネ!」のアシスタントディレクターにもかかってきた。相手はiTunesのカード1万円分をコンビニで買えと指示してきた。だまされたふりをしてしばらく会話をつづける。「いくら買うんだっけ?」などと返事を書くと、すぐ反応してくる。スマホの向こうで騙そうと必死になっているのだ。相手の連絡先を聞き出そうとすると「退出」してしまった。

怪しいと感じたら直接電話で返事

   こうしたメッセージを集めて分析すると、おかしな日本語や英語のメッセージが多かった。中国人通訳に診てもらうと、「英語のメッセージでも、中国人しか使わない略語がある」と言うから、多くは中国からのものらしい。しかし、中国ではLINEは禁止されているはずだ。中国事情に詳しい安田峰俊氏は「犯罪手法を考案する賢い元締めがいるのではないかと感じます」という。LINE乗っ取られないためにはどうしたらいいか。LINE(株)の出澤剛代表取締役は「パスワードは使いまわさず別に設定してください。また、PINコードという第2の暗証を設定してください」という。

   コメンテーターの夏野剛(慶応義塾大学大学院特別招聘教授)「LINEは送るのにお金がかからないので、引っかかる人が1%以下でもコスト的には合ってしまうんです」

   石戸奈々子(「デジタルえほん」代表)「日本語がちぐはぐだから気付きやすいですよ。友人だからとすぐにLINEを返すのは要注意でしょう」

   荘口彰久レポーターは「変だと思ったら、メールではなく直接電話をかけてください」

   なるほど、これなら一発でバレる。司会の小倉智昭は終始キョトンとしていて、どうやら犯罪の仕組みが飲みこめないらしい。いや、多くの大人がそうだろう。騙されているのはLINEを使っている若い人と言うことだ。