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なぜ建築中住宅ばかり狙われる?東京・多摩の連続放火―出火直後に不審人物

   東京・多摩市の聖蹟桜ヶ丘駅と永山駅の間の半径2キロの地域で、12日(2014年9月)から20日の9日間に、建築中の住宅ばかりを狙った6件の連続放火があった。最初は12日午前2時過ぎに工事中のアパート、2日後の14日午前3時すぎは建築中の1戸建て住宅で、いずれも発見が早くボヤ程度で消し止めた。

   しかし、16日午前2時ごろに放火された建築中住宅は全焼し、周辺の3軒が延焼した。4件目は17日午前3時半ごろ、やはり新築工事中の住宅から出火、19日午前3時ごろにも新築中の住宅から出火しこれは全焼した。そして、6件目は警察や消防の警戒の裏をかくように20日午後9時ごろ、新築工事中の住宅から出火し全焼した。

「この辺では見かけない人」「スクーターが走り去る音聞いた」

   6件目の出火騒ぎの最中に不審人物を目撃した住民もいる。「家の横で『火が燃えている。火事だ』と言ったら、前から来た人に『火事ですね』って言ったら、『通報したから大丈夫』と言われたんです。この辺では見たことのない人だった」

   また、4件目の火災があった時に現場近くで住民が「スクーターのような音がして南の方角へ走り去るのを聞いた。なんでこんな時間にと不思議に思いました」と話している。

   警察や消防署、消防団がパトロールを強化しているが、住民は1階の照明をつけたまま恐怖の中で夜も眠れないありさまだ。実はこの場所は、06年にも新築工事中の建物が放火される事件があり、29歳の男が逮捕され実刑判決を受けている。

「この街に引っ越してくるな」の意思表示?

   なぜ新築工事中の住宅ばかりを狙うのか。

   勝谷誠彦(コラムニスト)「相当に悪意がありますよ。それに建築工事中の現場は中に入るのが難しい。勝手を知った建築に詳しい人物の犯行じゃないかという気がしますね」

   キャスターのテリー伊藤は「1日1件確実に燃やすという強い意志を感じますね。一つの捉え方として、この街に入ってきてもらいたくないという動機。この街に住んでいる人で、新しい入居者に来てほしくない、冗談じゃないと思う人がもしかしたらいるかもわからない」という。放火が続いている半径2キロ以内に犯人がいるともとれる仮説だが、何が根拠かわからない。よそ者ばかりが集まる東京でそんな排他的な考えが現実にあるとは思えない。