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<ごめんね青春!>(TBS系)
クドカンらしさやっと出てきた男女共学騒動!錦戸亮くんの教師ちょっと暗すぎないかな...

   まず、タイトルの左下にくっついて、「ごめんね」とあやまっているウナギのキャラクターがなんとも言えずカワイイなあ。涙を左右の目から一粒ずつ出しているのを見たら、怒れないよね。

   クドカン(脚本=宮藤官九郎)への期待が大きすぎたせいか、スタート時は「なんだかなあ、クドカン、力抜いてんじゃないか」みたいな感じがしたが、慣れたせいか(?)気にならなくなってきた。

様になってる満島ひかりキリスト教女学校ファッション

   舞台は静岡県三島である。田舎すぎず、都会すぎず、絶妙な地方感が、明るい青春ドラマにぴったりだ。私立の仏教系男子高校・駒形大付属三島高校(通称東高=トン高)とキリスト教系女子高校・聖三島女学院(通称三女)に統合問題が持ち上がる。

   原因はもちろん財政難だ。経営的には三女の方が厳しく、救ってもらう立場にある。だが、学業成績ではずっと格上だから、すんなりいくはずもない。統合するということは共学になるわけだが、なにせ、三女では東高の生徒をバカにしきっている。そこで、両校から1クラスの半分を交換して、各校1クラスずつ試験的に共学クラスを作ってみることになる。東高の担任教師が原平助(錦戸亮)、三女の担任教師が蜂谷りさ(満島ひかり)である。

   錦戸くんは青春ものの教師としてはちょっと暗すぎるかな。一方、満島ひかりはいつもの陰のある役とは違うが生き生きとしていて、なかなかいい。キリスト教系女学校の先生らしい独特なファッションも魅力的に着こなしている。それにしても、顔立ちは弟の満島真之介とそっくりだなあ。

気楽で悪くないとも思うけどなあ...男女別学

   クドカンの出身校である宮城県の県立高校でも、彼の在学中は男子高だったのが数年前に共学になったらしい。私の出身地の埼玉県でも県立の別学高校がいくつもあるが、いまだに共学になったとは聞かない。何でも平成14年に埼玉県男女共同参画苦情処理委員(こういうものがあったのね)から「共学化実現の勧告書」が県教育委員会と県教育局に出されたが、各校の生徒会が連携して反対し、すぐさま「画一的共学化反対決議文」というのを11校生徒会の連名で知事や県議会、教育委員会に提出したらしい。後で聞いて、「はあ、元気があっていいねえ」と思ったものだ。

   保護者や卒業生もこぞって反対したので、生徒たちのもとには膨大な署名が集まったという。当時の副知事は総理府の男女共同参画室長から転じた坂東眞理子さんだと思うけど、その後、知事に立候補して敗れたので、共学化は沙汰やみになったのかしら。もっとも坂東さんは今は昭和女子大の学長になってるけどね。昭和女子大は共学化しなくていいのかな。

   ともあれ、共学、別学のどちらがいいかと言ったって、両方体験して比較してみることはできないのでわからない。ただ、別学は男女平等に反すると教条的に言うのも違う気がする。経験的に言えば、異性の目を気にしなくてすむ3年間というのは悪くなかった。男がリーダーで女がサブという役回りもないし、みんな平気で髪振り乱し、夏はスカートをバサバサ振って風を入れ、思い思いにガリ勉や力仕事、あるいは怠惰してた。(放送日曜日よる9時~)

(カモノ・ハシ)