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<新春ワイド時代劇「大江戸捜査網2015~隠密同心、悪を斬る!」>(テレビ東京系)
特命係長に見えた高橋克典「隠密同心」チャンバラごっこの殺陣、いま風せりふ回しと所作...

   テレビ東京系が毎年1月2日に放送する正月恒例の新春ワイド時代劇の主演は高橋克典だ。隠密同心の仲間は村上弘明、藤原紀香、TOKIO松岡昌宏、夏菜、柄本時生といった顔ぶれで、ほかに歴代隠密メンバーの里見浩太朗、嵯川哲朗、山口いずみ、かたせ梨乃らも登場し、平成「大江戸捜査網」に華を添えた。

   かつては12時間ドラマだったが、10時間、7時間と時間が短縮され、昨年から5時間ドラマとなっている。短くなったとはいえ、貴重な時代劇枠であり、毎年何をやってくれるか楽しみでもある。

藤原紀香「胸の谷間」サービス!入浴シーンもやればよかったのに...

   「大江戸捜査網2015」はテレビ東京系が1970年から1992年まで足掛け22年、全713話を放送した人気時代劇シリーズ「大江戸捜査網」のリメイク版である。あの有名過ぎるテーマ曲と「死して屍拾うものなし」の名台詞でおなじみだろう。普段は町人になりすましている隠密同心たちが、ときに変装し、ときに囮になり、さまざまな手段を駆使して裏にびこる悪を暴き、斬り捨てる痛快時代劇だ。

   高橋克典の当たり役には「特命係長」の只野仁があるが、そのせいか、潜入捜査する十文字小弥太が只野仁に見えてしまうのはどうしたことか。藤原紀香はツボふり場面で胸の谷間を強調してお色気サービスしていたが、「水戸黄門」の由美かおるのように入浴シーンを披露すれば、時代劇のお色気要因として今後も需要があったろうにもったいない。

さすが!里見浩太朗...時代劇はやっぱりこうでなくちゃ

   時代劇の見せ場はなんといっても殺陣だが、平成隠密同心たちはこれができていない。もう少しなんとかならなかったのか。ラストでは里見の殺陣シーンもあったが、これぞ本物。プロとアマの差を見せつけた感じだった。ついでながら、台詞まわしも現代劇のようなナチュラル口調ではなく、もっと時代劇らしく見せて欲しかった。

   時代劇ならではの台詞まわし、仕草、殺陣......。そういうことをちゃんとできる役者やスタッフを育てないと、時代劇は絶滅してしまう。そんなことを考えながら見ていたら、あっという間に5時間が過ぎた。もっとも、そういう枝葉を除けば、娯楽作品としては楽しめた。(1月2日18時~)

くろうさぎ