あっという間に1月も下旬である。年末年始にあれだけ食べて飲んだから体重が増えるのは仕方がないが、半月以上たっているのに勢力を増した食欲・アルコール欲は衰えることがない。
酒の席は無礼講というけれど、それにしても思い返すとかなり恥ずかしい。映画監督Iさんとの新年会では、たいして詳しくもないくせに、負けず嫌いが出て政治論をぶちかまし、タレントさんKさんとの新年会では猛烈な下ネタトークに喜び勇んで参戦。言わなくてもいいようなことが、酒のお陰でツルツルと口が滑ってしまう。
そして翌日。二日酔いでガンガンでダルダルな頭に甦ってくる恐ろしい失言の数々。毎度顔から火が出て猛省するのだが、それも1杯口につければ忘れてしまうというだらしなさなのです。
友人の大酒飲み男子は飲みだすと楽しくなってしまう人なのだが、話したことをどうも忘れてしまうらしい。個人的な約束など次の日になるとすっかり忘れ、忘れてしまったのだからすみませんと開き直る始末だ。お~い、それ大人の対応力がゼロだろ。仕事でそんなことやっていたら職を失いかねないが、それは自業自得だ。目くじら立ててもしょうがないのだけれどさ。
さて、女性に大人気本「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」がドラマ化されたときに、おもしろい中吊り広告が出ていて目をひいた。チェックリストが添えられていたのだが、その中の一つに「酔っ払っている男が言う愛しているを信じてしまう」というのがあった。あっ、コレコレ!ついつい信じてしまい、酔いも手伝って舞い上がってアレレ~な展開になるのだが、素面になった時に男の対応がまったく違うやんけと叫びたくなるヤツっている。
飲んでいるとちょっとロマンチックなこと言っちゃうものなんだよ、男は・・・と聞いた事がある。普段は恥ずかしくて口にできないような台詞も酒の力をかりて言えちゃうんだそうだ。だけど、いい年して独り身が続くと、信じてしまいがちなんだな。ついつい舞い上がってしまうがご用心。酒で暴力をふるう人よりはマシだけれど。
こんな愚痴をひとたび飲みだすと聞かれもしていないのにペラペラ喋って自虐的な笑いをとろうとしてしまう悲しいサガ。女はミステリアスな雰囲気で男に開拓の楽しみを与えなくてはいけないと、いろいろと恋愛番組を作っている時に学んだはずなのに。自分の脇前を知り、相手に自分のすべてをさらさないほうが得をするのだと銀座のホステスさんにも聞いたはずなのに。
酒の席での発言を忘れる男と、酒の席で心得を忘れる女。あぁ、どちらもご愁傷さまネ。酒も自分の話もほどほどにがマナーだろうが、そんなことまたひとたび美酒に口をつければ、やはり忘れてしまうのであった。
モジョっこ