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大阪桐蔭「裏金」5億円超!前校長が管理・・・自分と娘にも毎月50万円

   大阪桐蔭中学・高校の裏金不正問題を調べていた第三者委員会はきのう25日(2015年3月)、裏金は20年以上にわたって5億円を超えていて、使い道もいかがわしいものだったと明らかにした。委員会は長年にわたってこれを主導した前校長を横領罪で刑事責任が問うべきという見解を示した。

予備校や塾関係者にゴルフ代やタクシー代!100万円のバッグ

   第三者委が明らかにした裏金の仕組みはざっと次のようになる。大阪桐蔭は予備校などが主催する模擬試験を学内で実施しているが、徴収した受験料から予備校への支払いを差し引いた額を学校法人の収入とし、預かり金として計上せずに帳簿外で管理していた。そこから、さらに個人名義の口座に移動されていた。同じ方法で、教材費の差額からも裏金がプールされていた。

   使い道で目立って多かったのがゴルフ代やタクシー代で、100万円のバッグ、十数万円のエルメスのスカーフなどの高級品の購入もあった。予備校や塾関係者への贈品と見られる。

   数年前からは前校長とその娘に給料として毎月50万円が払われていた。裏金管理は初代校長と事務に関わった人物が行ってきた。前校長は30年間校長を務め、いまは相談役で、寺川国仁・現校長は「いまも一定以上の影響力はもっている」と話している。

知名度上げるため「優秀な生徒を回して・・・」

   教育評論家の石川幸夫氏は「大阪桐蔭の知名度が上がり、レベルも上がっています。進学実績も作っている。高いなという感覚は誰にもあるはずですが、私学ですから妥当かなという考え方もあります」という。

   井上貴博アナ「少子化の中でいい生徒を確保したいというのは容易に想像できますが、そのために裏金が使われていたのではないでしょうか」

   その行き先が塾だったことについて、石川氏は「塾の先生は進路に関して生徒、保護者の信頼を得ているので、優秀な生徒に塾から(桐蔭を)進めてもらえる」のだという。

   学校の知名度を上げる手っ取り早い方法はスポーツだが、その分野ではすでに甲子園で実績がある。次が学業の方で、優秀な生徒の発掘に塾を頼ったという図式というわけである。

   キャスターの齋藤孝「塾というのは受験に必要な存在になっていますよね。お金をもらったからその学校をすすめるとなると、公共性を損ないます。学習塾の方も自覚を持たないといけない」

   司会の夏目三久「卒業生も在校生も頑張ってきただけに、こんな形で評判が下がってしまうのはたまりませんね」

   齋藤「きょう、(甲子園の)試合ですよね」