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介護施設職員 笑いながら「93歳認知症女性」イジメ!スマホ撮影で発覚

   名古屋市の介護施設「ケアホームひまわり」で、93歳の認知症の女性が介護職員の男性3人に「暴行」を受けていた。その様子を写したスマホ画像が別の事件の警察捜査で見つかって発覚した。事件がなければわからないままだ。「許せないですよね」と珍しく赤江珠緒キャスターが怒った。

口や鼻の穴に指を入れて持ち上げ

   男たちはベッドに寝たままの女性の口に指を突っ込んだり、鼻の穴に指を入れて持ち上げたりしていた。女性は嫌がって「止めて」というように手を振っているが、「ハッハッハッ」と男たちは笑っている。

   女性は要介護度5で、15分前のことも覚えていない。男たちはいたずらのつもりかもしれないが、施設の運営会社社長は「本人が嫌がることをやるのは、それだけで虐待」という。3人の男は横井一樹(36)と20代の2人で、きのう31日(2015年3月)に暴行容疑で逮捕された。

   3人は日ごろから遅刻が多く、言葉が荒いなどの問題があったが、「3人とも明るいし優しいし。若いのによくやっていると感心していた」(施設の調理師)という声もあった。

別件の暴行事件取り調べで「なんだ!この映像は」

   ことが明るみに出たのはスマホだった。女性からの「つきまとい」の相談を受けた守山署が横井を調べているうちに、暴行のスマホの動画が見つかった。スマホには入居の男性の下半身を写した画像もあったという。

   名古屋市はきのう施設の立ち入り調査をした。この施設はいわゆる「無認可」の有料老人ホームで、特別養護老人ホームと高額の有料老人ホームとの間を埋める存在だが、ホームとしての届け出はしていなかった。入居者は27人で、うち認知症10人いる。スタッフは10人で、逮捕された3人を含め全員が介護ヘルパー2級の資格をもち、施設も清潔で問題はなかった。施設側としては、多少問題があったとしても3人に抜けられるのは困るという事情があったのだろう。

   司会の羽鳥慎一「男たちの行為と介護業界の厳しい現実と2つありますね」

   臨床心理士の山名裕子は「動機としては介護ストレスが考えられます。異常心理、幼児心理、集団心理もあるかもしれません。とくに幼児心理は心が子どものままという症状です」

   羽鳥「別件で発覚しなかったらわからなかった。これも怖いですよね」

   尾木直樹(教育評論家)「ひょっとしたら他にもあるかもしれないですよね。それに1人だったらやらないと思う。中学生みたいな感じですよ」

   羽鳥「介護の仕事は長時間できついが、待遇が悪いといわれていますよね」

   尾木「労働者の平均賃金より10万円以上低いんじゃないか」

   現在の介護職員は171万人。10年後には248万人が必要になる。