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アシアナ航空機「着陸」失敗!異常に低かった進入高度・・・客室でも激しい揺れ

   きのう14日(2015年4月)午後8時すぎ、韓国・仁川空港から広島空港に着いたアシアナ航空のエアバスA320が、滑走路手前の誘導用無線設備に機体が接触し、着陸はしたものの滑走路を飛び出して乗客27人がケガをした。運輸安全委員会は事故と認定して原因を調べている。広島空港はきょうも全発着便が止まっている。

離陸時から乱気流!シートベルトずっと付けたまま

   乗客の話では、大きな衝撃が何度かあったといい、左エンジンから火を噴いたのを見た人もいた。無線施設への接触で着陸のバランスを崩し、滑走路を飛び出した衝撃とみられる。客室では酸素マスクが下り、煙が入ってきて、女性や子どもの泣き声などで騒然となったという。乗客・乗員81人は非常用シューターで脱出し、けが人は救急搬送されたが、いずれも軽症だった。

   機体は進入したのとは逆の方向を向いて止まっており、機体の一部が地上に接触して向きが変わったまま芝生の上を数百メートル滑ったらしい。芝生の上に車輪の跡とみられる3条の深い筋が残っていた。また左エンジンカバーが飛び、左尾翼の先端が欠けていた。

   このフライトは離陸直後から乱気流で揺れがはげしく、乗客はほとんどシートベルトをつけたままのような状態だった。着陸直前にも大きく揺れていたという。こうした気象条件からか、アシアナ機は東西に伸びる滑走路の東から進入していた。広島空港は山の上にあるため、西から進入すると計器着陸ができるのだが、東からだと地形の制約で無線誘導しかない。

3月のフランス山中墜落のドイツ機と同型

   アシアナ航空はおととし7月にサンフランシスコ空港でボーイング777型機が着陸に失敗して死者3人、ケガ人187人を出している。11年には済州島沖で貨物機が墜落し機長ら2人が死んでいる。事故のあったA320型は、3月にフランスで墜落したドイツ機と同じ型だ。

   司会の羽鳥慎一は「事故は機体よりは人的な原因でしょうか」とせっかちだ。

   元日本航空機長の塚原利夫氏は「フラップが出たままなので、着陸をやり直す状況ではなかったと思います」という。

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   なんにしても、大惨事にならなくてよかった。