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ピース又吉直樹「火花」芥川賞ノミネート!今度こそ・・・受賞最有力

   お笑いコンビ「ピース」のぼけ役、又吉直樹(35)の純文学デビュー作「火花」がきのう18日(2015年6月)、芥川賞にノミネートされた。この作品は三島由紀夫賞の候補にもなったが、受賞作との決選投票で敗れた経緯がある。本人は「びっくりしました」といつもの調子らしいが、多才な人だけに、受賞したらお笑いどころじゃなくなるかもよ。

「びっくりしました。恐縮です」

   木下康太郎アナ「芥川賞80年の歴史のなかで、人気芸人がノミネートされたのは初めてです」と紹介したが、それは間違い。芸人と呼ぶかどうか異論もありそうだが、唐十郎が「佐川君からの手紙」で受賞(1983年)している。

   「火花」は今年1月、「文學界」(2月号)に発表された中編小説(230枚)で、又吉効果で同誌は創刊以来初の重版になるほどの人気で、3月に出た単行本はこれまでに42万部が売れている。今年上半期のベストセラーで2位だ。

   ノミネート発表直後の又吉のリアクションがスポーツ紙に載っていたが、いつもの低めのテンションで「恐縮です」。単行本が出た時の会見でも「芥川賞は?」と聞かれて、「いやいや、畏れ多いですよ。作品を読んでいただけることがうれしい」と話していた。

三島由紀夫賞は決選投票3対2で逃す

   5月の三島由紀夫賞では決選投票で3対2で敗れて、木下は「あの時は本当に悔しそうでした。今度は闘志満々ではないか」という。

   司会の小倉智昭「彼は本が大好きで、たくさん読んでいて、書評とかも読んで面白いんですよね。ただ、本が好きなだけであれだけの文章が書けるのかなと思います。天分があるんでしょうね。いい文章書きますもん」

   いい文章はたくさん読むなかから生まれる。彼は書評からコラム、脚本も書けば、俳句にも手をのばして自由律俳句集も出している。そういう奥の深さがまた、お笑いファンを惹き付ける。新しい才能の開花に期待は膨らむ。