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フォルクスワーゲン「替え玉受験」排ガス検査の時だけ『高性能ソフト』搭載

   今週から設けた新コーナー「ニュースそもそも」は、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題をとり上げた。「世界各国に波紋を広げています。そもそもフォルクスワーゲンはなぜ不正を行ったのでしょうか」(司会の夏目三久)

   販売台数で世界トップの自動車メーカーがやったのは、いわば「替え玉受験」だった。検査の時だけ排ガスを減らすソフトウエアを搭載して、米国の厳しい排ガス規制をクリアしていた。実際の走行時には基準値の最大40倍のガスが出ていたというのだから、テストの間だけ優等生を装っていたわけだ。

制裁金2兆2000億円や賠償訴訟!会社存亡の危機

   夏目「手のこんだ不正ですね。そこまでする必要があったのですか」

   今年上半期の販売台数は、フォルクスワーゲンが504万台、2位のトヨタが502万台だった。

   龍崎孝(TBS解説委員)「クリーンディーゼル対ハイブリッドエンジンの戦いで、まさに関ヶ原です。そこで勝ちたいという思いが不正につながりました」

   夏目「会長辞任だけですまされることなんですか」

   米国の制裁金は2兆2000億円といわれる。訴訟騒ぎも多発する気配で、ディーゼル車があまり普及していない日本への影響は少ないが、不正疑惑は欧州各国にも広がりそうだ。

   龍崎「企業の存立にかかわることです」

4年前に内部告発!経営幹部は無視

   また、フォルクスワーゲンの社内技術者が4年前の2011年に不正を指摘していたことも発覚した。ドイツメディアによると、不正ソフトは部品メーカーのボッシュ社が走行試験用に作ったが、この技術者は「走行試験でも使えば違法になる」と指摘していた。

   ボッシュ社も07年の段階で「実際に使えば違法になる」と連絡していた。これに当時のフォルクスワーゲン上層部がどこまで関与していたかが問題になる。