日本に住むトルコ人とクルド系トルコ人の衝突が26日(2015年10月)、東京・原宿のトルコ大使館前の路上であった。数十人が拳や棒で殴り合うなど警察でも抑え切れないほどの激しい乱闘だった。
この日は午前9時からトルコ大使館で、トルコ総選挙(11月1日)の在外投票が行われることになっており、全国から約500人が集まった。
最初の乱闘は午前7時ごろ、クルド系トルコ人5人に30~40人のトルコ人グループがいきなりパイプで殴りかかり、クルド系トルコ人男性が鼻や足を骨折する大ケガをした。殴られ左目にアザができていたクルド系トルコ人男性は「朝5時に着いてクルマで待っていたところ、トルコ人がいきなりパイプで殴ってきた」と言う。
乱闘騒ぎはいったん収まったが、午前11時ごろから再び衝突が起き、多数の警察官が制止しようとするが、暴れまわり手に負えない。機動隊まで出動し、夕方まで機動隊員に守られながら投票が行われた。この乱闘騒ぎで、警察官2人を含む9人がケガを負った。
乱闘騒ぎの発端はなんだったのか。トルコ人は「クルド系がトルコからの独立を象徴するクルドの旗を掲げたから」と言い、クルド系トルコ人は「旗は掲げないで隠し持っていたのに、トルコ人が旗を奪おうとしたから」という。
菊川怜キャスター「こういう民族争いが、日本で起きちゃうなんてびっくりしました」
作家の山本一郎「よその国で乱闘騒ぎを起こすというのは、トルコ全体の問題になる。何か方法はないのかと思いますね」