目のくらむような高さから滑り降り、空を飛ぶというスキージャンプは、傍目にはひどく恐ろしく危険なように見えるが、それがもしスキー板の上に前後2人だったらどうだろうか。そんなありそうでなかったタンデム・スキージャンプが2月(2015年)にあった。YouTube(ユーチューブ)などの動画「First-ever tandem ski jump」(史上初のタンデム・スキージャンプ)で見ることができる。
タンデムジャンプを企画したのは、イギリスのスポーツトレーナー情報サービス「Trainers4me」で、スロベニアのベテランのスキージャンパー2人が挑んだ。2人は一組のスキーの板の前後にビンディングで足を固定して、ジャンプ台を滑りはじめる。空中に飛び出すと、後ろの人は前の人の腰をホールドするような体勢を取り、前のジャンパーは手をばたつかせるような仕草を見せている。
やはり、1人で飛ぶのと違って、重いためか飛距離は伸びない。だが、着地は息を合わせて見事に成功。記録は35メートルだった。タンデム・スキージャンプははじめて行われたので、これが世界記録ということになる。