バラエティ的に「同じ括り」とされている人たちを集め、世間一般が抱くイメージを「図星」か「的外れ」かジャッジする。今回は「アラフォー独女」がスタジオに勢ぞろいした。いとうあさこ(芸人)、さとう珠緒(アイドル)、馬場典子(アナウンサー)、若林史江(株式評論家)とまるっきりの異業種を集めているのだけれど、どことなく同じ臭いがする。たしかにこれは「まとめ」たい。
「スピリチュアルにはまりがち」「甥と姪が好きすぎる」「親と結婚話でもめている」など、アラフォー独女あるあるが並ぶなか、異彩をはなっていたのがさとう珠緒だった。「遠隔ヒーリングっていうのをやってもらってます」とニッコリ笑顔でカミングアウトする。直接会ったことはないのだけれど、能力者がさとう宅に向かって「気を送ってくれている」のだと言う。「月2万円くらいです」と屈託がない。むしりとられているというほどの額ではないし、何より本人も納得しているようだ。「おもしろい人いたよ」といとうあさこがつぶやく。まったく同意!
残る3人もなかなかに負けていない。馬場は甥に「おばちゃん」とは呼ばせないなど、アラフォーというイメージに「全体的に抗う」(いとうあさこ)方向で個性を発揮し、そのいとうは「そういうふうに言われれば、たしかにそうかも」と素直に受け入れるのだという。
司会進行の南海キャンディーズ・山里の手腕もあり、全体的にテンポも良い。「42歳くらいのときにポールダンスを習い始めた」といとうあさこは言い、馬場は「終の棲家のつもりはないが、びびっときてマンションを購入してしまった」と話す。
もっともステレオタイプの「アラフォー独女」感を感じたのはダントツで馬場だった。才色兼備な自分に満足してきたから、今も前向きで自信がある。だから若く見られたいし、おばさん扱いにはむっとする。マンションを購入するなど、「いかにも」な行動を取っているし、世間からどう見られているかを把握する賢さもある。このまま悠々自適の独身女性として年を重ねることを受け入れる気持ちも心のどこかにあるものの、それを認めきれない自分もいる。
見ていて不愉快になるくどい「おばはん」イジリなどなく、ちゃんと面白かった。安定感のある作りは他テーマの時でもなかなか期待できそう。(7月9日深夜2時45分)
ばんぶぅ