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「高畑裕太」腑に落ちない示談!無罪主張というならなぜ逆告訴しないのか

   俳優・高畑裕太が強姦致傷容疑で逮捕されたのが8月23日(2016年)。逮捕早々、裕太は「欲求を抑えきれなかった」と告白したなど、罪を認めているかのような報道があり、芸能界追放はもちろんのこと、下手をすると懲役5年以上の実刑判決が出るかもしれないといわれていた。

   ところが、9月9日に突然、不起訴&釈放となった。17日ぶりにシャバに出てきた裕太は「ご迷惑をおかけして本当に申しわけありません」と大声で報道陣の前で頭を下げたが、報道陣やテレビを見ているわれわれを睨むような表情が印象的だった。

   異例なのはその日、無罪請負人といわれる弘中惇一郞弁護士事務所が、不起訴に至った経緯を説明する文書を発表したことである。そこで、裕太からの話は繰り返し聞いたが、他の関係者の話は聞けていないので、事実関係は解明できていないが、裕太は合意があるものと思っていた、逮捕時の報道にあるような「部屋に歯ブラシを持ってきて」などと呼び出し、引きずり込んだという事実はなかったとして、起訴・裁判になっていれば無罪を主張した事件だったといっている。

   週刊文春、週刊新潮はともに、示談が成立したし被害者の傷も軽傷のため「致傷」で起訴するのは難しくなった(致傷の場合は本人の親告がなくても起訴できる)と検察が判断したのではないかという見方をとっている。だが、釈放後、裕太がいた事務所は彼を解雇している。

   週刊新潮でフラクタル法律事務所の田村勇人弁護士はこういう。<「無罪主張と示談は相反するものです。冤罪と考えているなら、そもそも示談するべきではない。一般人であれば200~300万円の示談金も、彼のような有名人になると2000万円は下らないと思います」>

   週刊文春でも刑事事件に詳しい弁護士が、<「声明にある高畑さん側の主張が事実であれば、美人局の被害にあったようなものです。虚偽告訴罪の告訴、捜査機関への損害賠償請求もするべきなのに、それをなぜしないのでしょうか」>と疑問を呈している。釈放されても万々歳とはいかないようである。

   フライデーは被害にあった40代の女性が当日の朝に相談した男がいて、その男が彼女に医師の診断書をとらせ警察に通報したのだが、男は「指定暴力団の関係者であることが判明した」と、『裕太の知人』が語っていると報じている。

   被害女性は裕太が来たとき「ファンなんです」といい、その夜は、裕太は供述書で「2人でエレベーターに乗って部屋に向かった」といっているという。そうであれば、事件後も部屋で寝ていて、警察に踏み込まれるまで知らなかったというのは、彼にその意識がなかった可能性が高いとフライデーは書いている。

   被害女性の知人という男性は示談交渉でも大きな役割を果たしたという。彼は地元でも指定暴力団の関係者として知られた存在であると書いているが、裕太の知人の話でまとめているので、裕太サイドに同情的で、罠にはめられたのではないかというニュアンスが読み取れる。

女性セブン「被害女性」調べてみると・・・見え隠れする悪評判の60代男性

   この藪の中に分け入ってさらなる真相を探ろうとしたのは、男性誌ではなく女性セブンである。<レイプしても、カネさえ積めば許される>ことになると批判し、<裕太が本当に凶悪事件を起こしたのなら、相応の罰を受けるべき>だとし、先の弁護士の文書は<セカンドレイプではないかという批判も上がっている>と手厳しい。「合意」があったなら裕太が社会的な制裁を受ける必要はないはず。だから、この事件を曖昧なまま終わらせてはならないと、現地取材を試みるのである。

   件の女性は40代で、橋本マナミに似たはきはき喋る美人だという。当夜、裕太が女性を引きずり込んだといわれるが、隣の部屋にいた映画の撮影スタッフは「争う物音はまったくしなかった」と話している。女性セブンの記者も泊まって、「壁は決して厚いとはいえず、隣のテレビの音が聞こえるほどだった」としている。こうしたディテールが大事なんだ。それでも、裕太の暴力に恐怖し声も出せなかったという可能性は残る。

   警察が連行し、弁護士が接見する前に供述調書を取っておくというのは警察としては常道だったと見る。だが、当人が芸能人ということで「手柄」になると功を焦った面もあるのではないかとも見ている。寝起きを襲われ、それほどの重大事件だとは思わず、容疑を認める発言をしてしまった可能性はある。

   なぜ彼女は警察ではなく、知人男性に連絡したのか。その男の年齢は60代で、土木関係の仕事をしており、女性が襲われたときのトラブルの対処法をよく知っている人だと地元の人間が話しているが、どんな人間なのか。ともあれ、彼女から相当な信頼があったことは間違いない。事件発生から1時間で警察に通報。それまでに医師の診断書が揃っていたというから、見事な早業である。

   示談はしたとしても、なぜ裕太サイドの「無罪」主張を許しているのか。今回の場合は、裕太側が犯罪事実は認めないが、遺憾の意を表明するためにカネを払ったというケースではないかというのだ。それでも<「裕太が『強姦していない』と主張することには違和感があります」(社会部記者)>

   豪腕弁護士が示談金で相手を黙らせ、示談が成立したのだから「致傷」で公判維持は難しいですよと水面下で検察サイドに伝えて、不起訴にさせたのではないかというのが、女性セブンの読みのようだ。

   件の彼女は10日後に開かれたパーティーに参加して、記念撮影では「イェーイ」とピースサインを出していたそうだ。その写真を見た記者は<赤と黒を配したノースリーブのドレス姿の彼女は、なるほど30代にしか見えない美しい女性だった>

   女性誌の取材力畏るべしである。男性週刊誌は恥ずかしいよ。

金持ちは幸せか?利子払いで眠れない孫正義、神がかりになってしまった「スリムドカン」創業者

   詐欺師はいつの世にも出てくるが、60人から113億円を騙し取ったというのは、なかなかお目にかかれない事件だ。単純計算で1人当たり1億8000万円になる。やり方はよくある手で、先物商品の一時的な価格差を利用して確実に儲かるといってカネを集めた。だが、運用実態はなかったというものだ。

   「クエストキャピタルマネージメント」という投資コンサルタント会社で、社長は松井直幸(47)、09年からやっていたそうだ。

   こんないい加減な話に乗るほうがバカだと思ってしまうのだが、いるんだね、有名人にも。寿司チェーンの「小僧寿し」も1億円出資したそうだ。ミュージシャンで俳優のGACKTは自宅まで売却して数億円を注ぎ込んだという。「GACKTはガク然」(週刊新潮)なんちゃって。

   やはりミュージシャンの布袋寅泰も江角マキコも被害者だそうだ。3人とも週刊新潮の取材に、出資したことは認めている。お気の毒に。

   週刊現代はそんな金持ちたちが「幸福者」なのかどうかを調べた特集をやっている。まずは12年連続長者番付10位以内のダイエット食品「スリムドカン」を販売する「銀座まるかん」の創業者、斎藤一人(68)という人物。自らの金銭哲学や人生観を説いた本がベストセラーになるという。

   そんな斎藤氏を病が襲う。ようやく回復してきたら、生死をさまよったことで自分は天照大神の生まれ変わりだといい出し、最近では自分の「念」を入れたという水晶玉や波動入りのマッサージクリームを売り始めたというのだ。新興宗教の教祖になって霊感商法のようなことを始めたことで、弟子たちが離れていってしまっているという。奥さんとも離婚したといわれているそうだ。

   1992年に「インボイス」を創業して東証1部に上場した木村育生氏(58)は、08年のサブプライム危機のあおりを受けて、事実上の倒産をしてしまった。稼いだおカネはゼロに。今は稼がなくては食べていけないので、再び起業したという。

   表を見ていると、M&Aに失敗してとか、脱税で在宅起訴された、不祥事を起こして逮捕、社長を解任など、一時期栄華を誇った人たちでも、死ぬまでカネ持ちで幸せに暮らしましたという人は少ないのかもしれない。ソフトバンクの孫正義氏は、売上高が8兆円なのに11兆円の有利子負債を抱え、その利子の支払いを考えると眠れないこともあると告白している。ユニクロの柳井正氏も、売り上げを維持していくためには拡大路線をとらざるを得ず、これからが不安視されている。

   まあ、私のように由緒正しい貧乏人は「幸せは心の中にあるんだ」と、昔からの青い鳥神話を口にしていればいいのだから、気楽なものである。ストレスをためない、気楽に生きる、これが幸せだと思うが、それにつけてもカネの欲しさよか。

「加藤紘一」あの乱さえなければ・・・頭はいいが器量なかった総理に一番近かった男

   加藤紘一という政治家が亡くなった。宏池会のプリンスといわれ、91年には官房長官になり、総理間違いなしといわれたこともあった。小渕総理が病で倒れ、密室の談合で森総理ができた。その森を潰そうと野党と内閣不信任案を通そうとしたが失敗する。

   その後、事務所の代表が脱税容疑で逮捕され、加藤自身も特捜部から政治資金規正法違反の疑いで事情聴取され、結局、議員辞職に追い込まれる。鳴かず飛ばずで、12年後に2回の脳卒中に襲われ、リハビリをしていたそうだ。週刊新潮によれば、そのリハビリしている病院に「愛子夫人はほとんど姿を見せなかったと言います」。頭はいいが政治家としての器量がない。彼の評価はそんなところかもしれない。

   一時期、私も彼とお付き合いしていた。気さくな人で、地元山形の「だだちゃ豆」を土産にもらったりした。1度、赤坂の小泉元総理が行く割烹で待ち合わせしたが、彼が予約してなくて入れなかったことがあった。すると、彼はそこら辺を自分で回って汚い焼肉屋を探してきてくれた。そこで2人きりで話をしたことを思い出す。

   加藤の乱を起こしていなければ・・・。永田町に「もし」はないが。

白鵬「疑惑の秋場所全休」稀勢の里優勝で18年ぶり日本人横綱のシナリオ

   次は週刊ポストから。綱とりを目指す大関・稀勢の里は5日目で3勝2敗。今場所優勝すれば文句なしに日本人横綱になるが、白鵬が休場しているのは、稀勢の里に優勝もしくは準優勝させる「怪しい休場」ではないかと疑義を申し立てている。

   白鵬の全休は10年ぶりだという。8月の夏巡業では全勤だったし、足腰に負担のかかる不知火型の土俵入りも問題なくこなしていたのにと、後援会関係者からも疑問の声が上がっているようだ。18年ぶりの日本人横綱を待望する相撲協会は、勝ち星に関係なく優勝なら、いや準優勝でもと、ハードルをどんどん下げているのである。

   週刊ポストの読みは、モンゴル籍のまま一代限りの年寄りになりたい白鵬が、協会の歓心を買おうとしたのではないかというものだ。果たしてその通りいくのか。勝負弱い稀勢の里にとっては、かえってプレッシャーになって綱を逃すのではないか。そんな気がするが。

歯を磨くよりツバを出せ!口内殺菌力高める舌回し運動

   週刊現代の「60過ぎたら歯を磨く」なという特集を紹介しよう。1日3回の食後の歯みがきが歯や歯ぐきにダメージを与え続けて、歯の喪失だけではなく全身疾患のリスクを高め、深刻化すれば寝たきりになってしまうと、京都・竹屋町森歯科クリニックの森昭院長はいうのだ。

   <「歯周病菌は口内の毛細血管を通じて血管内に侵入します。その一部は血管壁で炎症を引き起こし、最終的には血栓を作る原因となります。この血栓が脳卒中や心筋梗塞といった、重篤な疾患を引き起こすのです」>

   さらに糖尿病、そしてアルツハイマーのリスクも高くなるという。だが、下手に歯をみがくと逆に命の危険につながるリスクすらあると森氏は指摘する。<「歯や歯ぐきに粘着するプラーク(歯垢)と呼ばれる物質を除去することが、口内ケアでは何よりも重要です。なぜなら、このプラークが、脳卒中などの重大な疾患の引き金となる歯周病の原因となるからです」(森氏)>

   歯みがきなどでごしごしやるのもいけないという。どう磨けばいいのか。<「殺菌作用のある『唾液』をたくさん出すことが重要です。唾液は、頬を押したり、舌を動かしたりすることで分泌を促すことができます。

   私が患者さんにオススメしているのは、『舌回し』と呼んでいる運動です。口を閉じ、歯ぐきに沿って、舌を左右回り両方にぐるぐると回します。

   高齢者の方にこの舌回しをしてもらうと、『首が痛くなった』と訴える人が多いのですが、これは舌を動かす筋肉が弱っている証拠です。寝たきりになってしまう人たちの多くは、うまく舌を使えず、食事に大きな問題を抱えています。舌を動かす事は、歯周病予防と併せて、二重の意味で健康寿命を延ばす方法なのです」>

   唾液を歯面に効率的に届けるためには、歯ブラシではなく、歯間ブラシを使用するほうがプラークを除去できて、唾液の通り道を作ることができるそうだ。なるほど、きょうから歯間ブラシを使おう。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか