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群馬県「うそ」2連発!自転車レース替え玉出場や架空の格闘ゲーム世界一

   25日(2016年9月)に行われた人気の自転車レース「まえばし赤城山ヒルクライム大会2016」で、体調不良で欠場した60代以上の選手の替え玉で出た10代の選手が優勝してしまった。もちろん失格だが、なんでこんなことが可能だったのか。

   レースは各選手がランダムにスタートして、身につけたICチップでタイムを計測する。60代以上だけのヨーイドンではなく、各年代クラス3000人が一緒に走るので替え玉でもわからない。選手たちもいま誰と競っているのかわからない。一生懸命走った結果がぶっちぎりというわけだった。

   10代を走らせたチームの代表は平謝りだが、主催者の前橋市も「モラルによるしかない」と呆れている。

「フランス大会」行ってたはずなのに家にいた!?

   もう一つのインチキも群馬の話だ。太田市の23歳の職員が「フランスで開かれたゲーム大会で世界一になった」と記者会見し、新聞にも載ったのだが、これが真っ赤なウソだった。そんな大会はなく、職員はフランスにも行っていなかった。

   この男性は昨年から商業観光課に臨時職員として働いていたが、「格闘ゲーム」が趣味だった。1、2か月前に沖縄の大会で優勝して賞金100万円もらったという。そして、9月にフランスである世界大会に招待されているなどと話していた。そこで上司が「行ってくれば?」と水を向けた。職員は休暇をとって大会に出た・・・ことになっていた。facebookには楽しげな書き込みと写真が掲載され、22日(2016年9月)には「とりました」と勝利の報告があって、上司が「おめでとう」と書き込んだりしていた。

   市長が定例会見でこれに触れたことから、記者クラブで本人の会見となった。本人が作ったメモも配られたが、なぜか会見が終わったとき職員は「記事は小さめにお願いします」と言った。

   これが27日付の上毛新聞と朝日新聞に載ると、ネットはコメントで埋まった。「聞いたことがないプレーヤー」「そんな大会あったっけ?」「賞金300万円なんてありえない」。フランスでの写真としてfacebookに投稿した食卓や新幹線の写真がパクリであることがバレてしまった。職員がフランスにいたとされる時、「家にいた」と親戚が証言する。

   市役所にも問い合わせがきて、職員は「ネットで参加した」などと言っていたが、とうとうウソだったと白状した。「周囲にフランスへ行くと言った手前、引くに引けなくなった」のだという。

4月1日なら笑って済んだのに

   上毛新聞と朝日新聞は28日にお詫びと訂正記事を出した。肝心の大会の確認を怠っていたのは新聞のミスだが、市役所から紹介されたものを疑うことはしないよな。まして群馬県版だ。

   浅野史郎(元宮城県知事)「基本的に罪のないウソですから、4月1日に言えばよかった」

   司会の羽鳥慎一「傷ついたのは新聞だけ」

   浅野「罪のないウソだが、その後、ウソを重ねたとなると、市職員としてどうかという問題はあるでしょうね」