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翳り見えてきた「小池百合子劇場」豊洲移転、東京オリパラ・・・収拾つかなくなった打ち上げ花火

   小池百合子劇場に翳りが出てきたようだ。小池都知事は豊洲市場の主要施設の下に土壌汚染対策の盛り土がなかった問題で、11月1日(2016年)、中西充副知事(当時・中央卸売市場長)ら8人が独断的に盛り土をしなかった責任者として認定するという検証報告書を発表した。小池都知事は現役職員の懲戒処分、退職者へも対応するよう指示した。これは当然の処分ではあるが、本丸に迫っていないと思う都民は多いはずだ。

   当時は石原慎太郎知事時代である。市場の敷地全体に盛り土をする整備方針を決定したのも石原都知事自らである。小役人たちの習性として、親分の決定事項を覆すようなことを自分たちだけでやることなどあり得ない。万が一やったとしても、スパイ網が張り巡らされている伏魔殿では、隠し通せるはずはない。小池都知事は石原氏を議会に呼んで喚問するべきである。できないなら遠からず小池は支持を失う。

   週刊朝日は小池の3か月を採点している。週刊朝日の採点では「政治力は4」。<自民党とつかず離れずを演出する。なかなかの「曲者」ぶり。綱渡りの危うさはあるものの、本誌は政治力に5点満点中、「4点」をつけた>(週刊朝日)

   「発信・パフォーマンス力は5」「行動力・リーダーシップは4」「おしゃれ度は4・5」。だが、問題は「政策立案力は3」である。豊洲移転や五輪施設問題など大向こうウケするテーマを選んでパフォーマンスするだけで、<「進む高齢化や待機児童対策など、地味でも都民にとって必要な分野で具体的な政策を打ち出し、他道府県のモデルとなるのが首都自治体の本来の役目です」(中央大学の佐々木信夫教授)>

   そのうえ「問題解決力は2・5」と低い。豊洲移転はどうなるのか。五輪のボート会場を宮城県の長沼に移す案を出したが、結局は元へ戻るのではないか。さらに、小池氏のブレーンにも批判が集まっている。<「改革本部を統括する慶應大の上山信一教授は特に都職員の反感を買っている。(中略)上山氏が橋下徹氏の元でぶち上げた大阪都構想は失敗している。小池氏の命取りになる可能性がある」(都政ウオッチャー)>

   IOCバッハ会長に小池氏が「仮設施設の整備費のうち都が千億円から千五百億円を負担すると記された英文の文書」を渡したが、この文書を作成したのが週刊文春によれば上山氏だという。これが都議会のドンをいたく怒らせたそうである。そんな話は聞いていない、根拠のない数字だと指摘され、急きょ作成者名は削除されたそうだ。

   この上山氏、コンサル長者といわれ、虎ノ門のタワマンに<推定九千万円>(週刊文春)の事務所を構え、都内の高級住宅地に200平方メートルを超える邸宅をキャッシュで買っているのだそうだ。

   小池都知事が目論んでいるといわれる小池新党も先行き不安だと週刊ポストが指摘している。小池都知事が始めた政治塾「希望の塾」には4000人の応募があったと話題である。受講料は男5万円、女4万円。小論文があったそうだが、その「難関」を乗り越えて見事に入塾できたのは2902人だった。週刊ポストはその塾生は「烏合の衆」だと斬って捨てているが、首相官邸、都議会などの思惑が絡み、おもしろい存在にはなるかもしれない。

   小池都知事の動きが急なのは、その背景に、豊洲移転、五輪施設変更などがうまくいっていないことがある。どれもこれも言い出したが収拾がつかなくなり、都民の目を違う方向に向けざるを得なくなっているのだろう。週刊ポストは、先の東京10区の補選で右腕の若狭勝が当選したが、民進党の新人候補相手にそれほどの差をつけられなかったことで、「小池人気」に翳りが出てきたのではといわれていると報じている。

   先の都知事の失政を指摘し正そうということはできるが、どう立て直すのかは蛮勇だけでは押し通すことはできない。失礼だが、小池知事の厚化粧の下の化けの皮が剥がれるのも近いのかもしれない。

安倍首相アッキー夫人おもしろい!「大麻で日本を取り戻す。悪いとは思っていません」

   その小池都知事とやはり厚化粧(?)のアッキーこと安倍首相夫人の安倍昭恵が週刊現代で対談している。結論からいうと、何にも読むところなどない対談だが、無理して拾えば、小池都知事のこの発言。<「都知事は直接都民から選ばれた、ある意味での『大統領』。自分で提案して、自分で決定ができるので、国政に比べて改革は行いやすいかもしれません」>

   五輪に関しては、<「基本的に『オールジャパン』で臨むべきイベント。国ももっとおカネを出すべきだと思います。ぜひ昭恵さんから総理にお願いしていただければと思います」>

   それに応えて昭恵は、<「あははは。主人に伝えておきます」>。昭恵のほうが一枚上手という印象だ。

   ここでの昭恵の「いまは大麻に興味があるんです」という発言に週刊文春が噛みついている。<「もちろん吸うわけではありません。ひとつは医療用。もうひとつは、『祈祷用』。(略)『日本を取り戻す』ことは『大麻を取り戻す』ことだと思っています」(昭恵)>

   彼女は大麻所持容疑で逮捕された高木沙耶容疑者とも親交が深く、また、鳥取県で大麻を栽培していて、使用目的での所持で逮捕された会社代表の上野俊彦容疑者とも付き合いがあるそうだ。彼女、週刊文春にこう答えている。

   <「私自身、大麻自体を悪いと思っていません。吸引に関しては法を犯してはいけない。(中略)私も山口県で免許(栽培の=筆者注)を取りたいと思っていました。産業用は毒性がほとんどない。上野さんは産業用の大麻を復活させようと血の滲む努力をされてきた。元々麻は自生していた植物なのに、なんでここまで取り締まるんだろうと思っています」>

   安倍首相よりよほど信念の人である。私は大麻をやったことはないが、そう目くじら立てるほどのことではないのではないかと思っている。山口の自宅で首相と二人で大麻を吸ってみたらどうか。当局は見て見ぬふりをするのではないか。それとも一気に大麻解禁となるかもしれない。おもしろい女性だ。

「レコード大賞」もうやめたら!?これまでも指摘されていた「裏金や審査員癒着」疑惑

   先週、週刊文春が「三代目エグザイル弟分JSBはレコード大賞を1億円で買った!」と報じたが、今号には「レコ大のドンが謝罪告白」とある。あの周防郁雄氏が事実を認めて謝ったのかと思ったら、ドンはドンでも日本作曲家協会会長でレコ大の最高責任者・叶弦大氏(78)だった。それも、「このような事態になったのは大変遺憾で、主催者としては大変申し訳なく思っています」と政治家のような答弁である。

   これでは、こうした事実があったことを認めたのではなく、そうした報道がなされたことで大騒ぎになったことを謝罪しているようなコメントとも読める。週刊文春の追及に叶氏は、<「ここ数年、裏金や審査委員の癒着を指摘する怪文書が協会に何通も届いていたし、私の耳にも噂は入っていた。しかし、これほど高額な金が動いていたとは知らず、大変驚いている」>と、どこか他人事のようである。

   さらに、<「TBS(レコ大の後援社=筆者注)からまだ連絡がなく協会も困っている。このような証拠が出た以上、放置して置くわけにはいかない。伝統あるレコード大賞が汚されてしまった。当事者には、どうしてくれるのかと言いたい」>と、矛先をTBSに向け、自分は被害者面をするつもりのようだ。

   叶氏も昨年のレコ大審査が始まる頃に、赤坂の料亭でエイベックスの幹部たちと会い、三代目にレコ大グランプリをとらせる相談を受けていたことを週刊文春に暴露されているのだから、同じ穴の狢といわれても致し方なかろう。

   週刊文春によると、これまでのレコ大最大の危機は1989年だったという。グランプリが確実視されていた美空ひばりの「川の流れのように」をWinkの「淋しい熱帯魚」が逆転したが、本番当日の審査にTBS関係者が25票もの組織票を投じた疑惑が持ち上がり、レコ大中止が取り沙汰されるようになってしまった。

   そこで事態を収拾し、大きな発言権を持ったのがバーニングの周防氏だったという。しかし、周防氏や彼と親しい大手事務所・エイベックスが力を持ちすぎたため、週刊文春によれば、95年から昨年の三代目まで21回行われたレコ大の大賞は、<実に十四回の大賞をエイベックス系が独占してきた>そうである。

   今やレコ大は「エイベックス大賞」「バーニングの忘年会」と揶揄されるようになってしまったと、元レコ大関係者が話している。周防氏は週刊文春の報道に怒り心頭で、エイベックスとLDHに「必ず情報源を探せ」と厳命したそうだ。

   芸能界のドンの前にひれ伏すテレビ各局は、この問題をどこも扱わず沈黙したまま。TBSも週刊文春の再三の事実確認に「お答えすることはありません」の一点張りだそうだ。

   以前、大橋巨泉氏がやっていた番組に「こんなモノいらない!?」というのがあったが、レコ大はまさにいらないモノの代表であろう。少なくとも今年は、週刊文春が突きつけた1億円の請求書の事実関係をTBSとレコ大側が徹底的に検証して公表し、音楽ファンの判断に委ねるべきである。それができなければレコ大は中止する。それぐらいのことをしなければ、視聴者から見捨てられるのは必至だろう。

史上最悪のアメリカ大統領選8日投票!トランプ勝利あるかもしれないぞ

   アメリカの大統領選が終盤に来て混迷を深めている。きっかけはFBIが先週、ヒラリー・クリントンのメール疑惑を再調査すると発表したことだが、ニューズウィーク日本版は、<コミー(FBI長官=筆者注)の書簡はあなたを「沈没」させるのか――遊説先でそう問われたクリントンは笑い飛ばしてみせた。余裕しゃくしゃくということらしい>と報じているが、そうではないようである。

   <ワシントン・ポスト紙などが10月30日に実施した米大統領選の全米世論調査で、共和党のトランプ氏(70)の支持率が民主党のクリントン氏(69)を1ポイント上回った。同紙が6月下旬から実施している同種の調査で、トランプ氏がクリントン氏を上回ったのは初めて。投票日が8日に迫るなか、情勢は一層不透明になっている>(11月2日10時09分asahi.comより)

   メール疑惑もあるが、ヒラリーの上から目線が嫌われ、トランプ支持者の半数は人種差別や男女差別主義者など「デプロラブル(惨め)な人々の集まりだ」と発言したことでさらに反発を呼んでいるという。

   ミシガン州デトロイト郊外の町ノバイであったトランプの集会で、「I'm Deprorable(私は惨め)」というTシャツが飛ぶように売れていると朝日新聞が報じている。史上最悪の候補といわれる2人の大統領選は予断を許さない状況のようだ。

   働けど働けどわが暮らし......日本でもこの言葉は流行るかもしれない。デプロラブルも発音しやすい。「惨めなのは私だ!」と書いたプラカードを持った群衆が安倍官邸を取り囲む日も近いかもしれない。