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「おいしいですう~」ご馳走写真撮りたがる女子!おごって得意になっていると・・・ああ、勘違い

   男友達に誘われて試食会イベントに行ってきた。新規参入の農家を応援するクラウドファウンディングの対価として支援者たちに設けられた会だ。集まっていたのは30代から50代で、ざっと50人ぐらいいた。肩書きはそれぞれ違うが、共通しているのは美味しいものが食べたい、支援したいという熱い思いだ。とはいえ、いまいち会の熱気に乗りきれない。それは、支援している食材を使った料理が出てきたときに、一層強くなった。

試食イベントでも食べるより撮る

   「みなさ~ん、でき上がりましたよお。さぁ、食べてください」

   主催者が料理を中央の大きなテーブルに乗せる。すると、それまで店内のあちこちでオシャベリしていた男女が一斉に料理めがけて突進。左手に箸と皿、右手にはスマホがしっかりと握られている。料理を取り皿に盛ると、すぐさま写真を撮りだした。食べる前に撮るがお約束なのだろう。「料理、コッチにも見せて」「ちょっと押さないで」と異様な熱気だ。

   はしゃぐおっさん、おばはんばかりで、どんな料理なのかちっとも見えやしない。撮影大会がひとしきり行われたところで、ようやく試食タイムですが、わずか10秒で皿が空く。カメラを持って最前線に陣取った人たちが大皿の料理をそのままパクリ。みんなに料理が回るように、少しずつ取り分ける意識はなさそうだ。

   1分後、食べ終わった大人たちは相変わらずスマホに夢中で、いかに早く写真を撮って、味を確かめてSNSにアップするかということらしい。茫然としていると、「あれ、写真撮らないの?」と参加者の方に言われてしまった。

男への感謝など微塵もない女たち

   料理写真は女性の方が撮る機会が多い。それにめずらしく肯定的な男性がいた。あるプロデューサーは料理の写真を撮る女性が好きだという。デートで料理が出てくる度にカメラを構える女子をかわいく思う種族なのだそうだ。「オレが連れて行った店で写真を撮りたくなるほどの料理を彼女が喜んでくれた」と、脳内変換されるらしい。

   その話を聞いて、彼とは今後も絶対に分かり合えないだろうなと背筋がゾっとした。料理写真を撮るのは、女子のマウンティングに対する防御行為で、おごってくれた男への感謝の気持ちではない。男の傲り違い。女子が写真を撮っても、SNSにアップするかどうかもわからないではないか。

モジョっこ